【ゼロ/BUMP OF CHICKEN】歌詞の意味を考察、解釈する。

日本が誇る「ファイナルファンタジーシリーズ」は世界で最多の作品数を持つRPGシリーズとしてギネス世界記録にも認定されています。
そんなファイナルファンタジーの作品で、男性アーティストとして初めて起用されたのが「BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)」であり、楽曲「ゼロ」です。
今回は、そんな「ゼロ」の歌詞の意味や「BUMP」のメンバーのインタビューから、この楽曲の真髄に迫っていきたいと思います。

タイトルの「ゼロ」とは?

「BUMP」が手がけた「ゼロ」が使用されたのは「ファイナルファンタジー 零式」です。
ファイナルファンタジーといえば、「Ⅰ」「Ⅱ」「Ⅲ」「Ⅳ」とローマ数字で表記されることが多い中での「零式」でありましたので、当時は新しいと感じたファンも少なくありません。
実際にこの作品を手がけたプロデューサーは、「新しいものを始めるという意味での零」としてこのタイトルにしたのだそう。
そういった経緯もあり、作詞作曲を担当する藤原さんは、曲のタイトルを「ゼロ」としたそうです。

この曲は「BUMP」の数ある曲の中でも特に壮大な世界観を持っており、聴いている者を引き込む魅力が歌詞に込められています。

歌詞の考察①「BUMP」とファイナルファンタジーの親和性

「ゼロ」の歌い出しはこう綴られています。

迷子の足音消えた 代わりに祈りの唄を そこで炎になるのだろう 続く者の灯火に

藤原さんは歌詞を書くにあたり、主人公たちキャラクターが武器を持って一堂に会しているイラストを参考にしたと言います。
キャラクターの名前や性格、ストーリーも知らないまま、彼はその絵や簡単な設定をもとにこの歌い出しを生み出し、見事にゲームの世界観とマッチさせたのです。

このような脅威的な親和性を生み出した背景には、藤原さんや「BUMP」のメンバーがファイナルファンタジーをプレイしたことがあり、リスペクトしていたという点が挙げられます。
また、ゲームの製作側も「BUMP」の楽曲や世界観をリスペクトしており、今回オファーしたのも「BUMP」の世界観に合うと考えたからであり、結果的に双方の世界観が融合した曲となっていったわけなのです。

歌詞の考察②魂の旅を唄った「ゼロ」と藤原さんの死生観

「ゼロ」の歌詞はBUMPファンの中でも難解と言われています。
例えば、

速すぎる世界で はぐれないように

終わりまであなたといたい

何と引き換えても 守り抜かなきゃ

などのように、一見ラブソングだと解釈する方もいるかもしれません。
しかし、実はこの曲は魂とそれが宿る肉体を歌った曲であり、藤原さんの死生観が表現されていると言われています。

確かに「ゼロ」の通常盤のジャケットには魂のような無数の炎が浮かび上がり、また、この時期の「BUMP」のアーティスト写真は喪服とも取れる服に身を包んだメンバーがランタンを手にしていますが、そこにも魂と取れる炎を灯しています。
なぜここまで魂にこだわるのかというと、藤原さんはこのゲームが戦争をテーマにしたものだと聞き、生や死をより意識したものにしたと解釈することができます。

歌詞の考察③「ゼロとして帰結する時まで生きていこう」というメッセージ性

1番の歌詞は魂が宿る肉体を求めて放浪する様を描いていますが、2番の歌詞の、

一本道の途中で 見つけた自由だ

離さないで どこまでも 連れて行くよ

という部分から、魂と肉体は一つとなったことがうかがえます。
そして、「ここでしか息ができない」ために「何と引き換えても 守り抜かなきゃ」と魂が肉体を守ろうとする様子がうかがえます。

ただ、藤原さんはファイナルファンタジーの壮大な物語を意識しつつも、インタビューでは「日常で感じていることを唄っている」と語ってます。
曲を作る時には自身のことであったり、メンバーであったり、その家族やリスナーのことを思い浮かべているそうです。
つまりは、このファイナルファンタジーの物語を現実世界の私たちとかけ合わせており、「広すぎる世界で選んでくれた」という歌詞のように一人一人が魂を宿して生きている奇跡を称えているとも取れるのです。
そうして、誰もが最期は「ゼロ」となっていくものの、「その時まで生きていこう」という藤原さんのささやかなメッセージが込められているのかもしれません。

誰よりも生や死や様々な感情と向き合ってきた藤原さんだからこそ出てきた言葉の数々であり、これと組み合わさったのがファイナルファンタジーとあって、多くの層に刺さるものがあったのでしょう。
今もなお世界中で親しまれている名作の一つとなっており、「ゼロ無しではこの作品は生まれなかったのかもしれない」と制作陣は語っております。

まとめ

ファイナルファンタジーの生みの親である坂口博信さんは、実の母親を事故で亡くしたことをきっかけに、このゲームのシリーズで生や死といったテーマを扱い、「悲しみの乗り越え方」や「生き残った者がするべきこと」などを表現してきたと言います。

そんな作品に込められた思いを汲んだ藤原さんの歌詞は、最大級のリスペクトが込められており、シリーズのファンからしても納得の一曲となっていることでしょう。

ファイナルファンタジー零式をプレイすることで、より「ゼロ」の歌詞の意味を味わえます。
興味がある方は、是非プレイしてみてはいかがでしょうか。

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