2018年に大ヒットを飛ばし、あいみょんの名前を一躍全国に広めた楽曲『マリーゴールド』。
公開から5年以上が経過した現在でも、この曲はあいみょんの代表曲として幅広い支持を受け、その輝きを保ち続ける要因を、歌詞の意味を通じて考察してみましょう。
素直な表現が素敵
あいみょんの数々の人気楽曲のなかでも、代表的な曲として挙げられるのが『マリーゴールド』ですね。
異なる世代を超えて支持を集める、永遠の名曲と言える『マリーゴールド』は、彼女の楽曲のなかでも特におすすめの一曲です。
多くの人々の心を引き込む歌詞には、深い感情と彼女自身が描き出す独特の世界が込められています。
風の強さがちょっと
心を揺さぶりすぎて
真面目に見つめた
君が恋しい
『マリーゴールド』は、2018年8月に公開された夏の楽曲です。
夏の風景を彷彿とさせるイントロから始まる歌詞は、男性の視点から綴られたものです。
冒頭の「風の強さ」は、主人公の内なる恋心を指し示しているのかもしれません。
一気に心を奪われ、彼女に引き込まれた主人公の情熱が、まるで目の前に広がるかのようなオープニングですね。
でんぐり返しの日々
可哀想なふりをして
だらけてみたけど
希望の光は
目の前でずっと輝いている
「でんぐり返しの日々」とは、順調に進まない日常を比喩しており、そして「希望の光」はおそらく深く愛する彼女を指しているのでしょう。
スムーズに進まないもどかしい日々でも、いつもあなたがそこにいてくれるからこそ、希望を抱くことができると捉えられます。
幸せだ
「幸せだ」という言葉で、愛し愛される喜びを率直に表現するあいみょん。
その率直な表現と、男らしい言葉選びと女性らしい繊細さを同時に持つ彼女の魅力。
こうした要素が、彼女の音楽が性別を超えて広く支持される要因なのかもしれません。
幅広い世代が共感できる
麦わらの帽子の君が
揺れたマリーゴールドに似てる
非常に印象深いサビの歌詞ですね。
公園や学校の花壇でよく見かける「マリーゴールド」は、明るい黄色やオレンジ色で夏の花を思わせるイメージがあります。
麦わら帽子を愛らしい「マリーゴールド」と結びつけることで、若い人たちの純粋な恋愛がより際立って描かれているように感じます。
あれは空がまだ青い夏のこと
懐かしいと笑えたあの日の恋
これまで、若者たちの青春に寄り添うラブソングが、このフレーズによって突如として過去の恋愛を思い起こすように感じられるでしょう。
真っ青な夏空の下で、麦わら帽子をかぶった彼に恋をした瞬間や、ただ「懐かしい」と微笑み合うような純粋なロマンス。
大人の中に眠るその美しい情景を、あいみょんの歌詞は一瞬で蘇らせてくれるのです。
この力が、若者たちだけでなく幅広い世代の心を捉えているのかもしれません。
多種多様な恋人たち
永遠に輝き続ける名曲たちには、共通の特徴が存在します。
それは、歌詞だけではなく、解釈を聴く人の想像に委ねるという点です。
「もう離れないで」と
泣きそうな目で見つめる君を
雲のような優しさでそっとぎゅっと
抱きしめて 抱きしめて 離さない
柔らかな肌を寄せあい
少し冷たい空気を2人
かみしめて歩く今日という日に
何と名前をつけようかなんて話して
ああ アイラブユーの言葉じゃ
足りないからとキスして
雲がまだ2人の影を残すから
いつまでも いつまでも このまま
「マリーゴールド」の歌詞も明確なストーリーは存在せず、恋人たちの様々な瞬間がかけらごとに描かれます。
これらの場面から、聴く人は自身のラブストーリーを描き出し、個々の『マリーゴールド』を生み出すことができるのではないかと思います。
あいみょんからのメッセージ
歌詞の解釈を聴く人の想像に委ねつつ、あいみょんは広く共感される感情も丁寧に表現しています。
遥か遠い場所にいても
繋がっていたいなあ
2人の想いが
同じでありますように
この表現は、付き合い始めたばかりの恋人たちや、遠く離れた場所にいる恋人たちなど、どのような状況でも共通の望みと言えるでしょう。
離さない
いつまでも いつまでも 離さない
そして、大切な人を抱きしめたらその手を絶対に離さないで、と歌っているこのフレーズが、あいみょんが一番強調したいメッセージかもしれません。
マリーゴールドの花言葉
「マリーゴールド」の花言葉についてご存知でしょうか?
それは「嫉妬」「絶望」「悲しみ」を表すものです。
明るく可憐な姿とは対照的な暗い意味に驚かれるかもしれません。
しかし、マリーゴールドは色によって異なる花言葉を持っており、黄色のマリーゴールドは「健康」、オレンジ色は「真心」や「予言」といった意味合いを持っています。
光と影のように対照的な花言葉を持つマリーゴールド。
これは、愛の側面を思い起こさせるものではないでしょうか。
あいみょんの『マリーゴールド』も同様に、様々なラブストーリーを生み出す曲のようです。
毎回聴くたびに、愛の素晴らしさを教えてくれるこの曲は、花壇に咲くマリーゴールドのように、聴く人の心の奥底で永遠に響き続けることでしょう。
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