【Pieces/L’Arc~en~Ciel】歌詞の意味を考察、解釈する。

謎めいた雰囲気が特徴の音楽グループ、L’Arc〜en〜Ciel(ラルクアンシエル)は、数々のヒット曲を世に送り出してきました。
特に美しい歌詞が評価される中で、その中でも『Pieces(ピーシーズ)』は注目を浴び、話題となりました。
こちらでは、その魅力的な歌詞について詳しくご紹介いたします。

繊細で美しい楽曲

16枚目のシングルである「Pieces」は、L’Arc〜en〜Cielによる楽曲です。
この曲は、バンド初のソフトバラード曲としても知られています。
作詞はhyde、作曲はtetsuyaが手掛け、オーケストラの美しい音色が織り成す荘厳な世界観が魅力です。

リリース初週から48.4万枚を売り上げ、オリコンチャートで1位を獲得。
その後も売上を伸ばし、累計で73.5万枚を販売し、L’Arc〜en〜Cielの楽曲の中でもトップ10に入るヒット曲となりました(オリコン調べ)。
この成功により、バンドは「snow drop」以来のシングルで4作連続のオリコン1位を獲得したこととなりました。

さらに、後に2枚同時にリリースされたアルバムの一つ、「ark」には「Pieces」のリミックスバージョンが収録されました。
バラエティ豊かなアルバムの中で、この楽曲も新たな魅力を放っています。


シンガーソングライターのaikoさんが、アコースティックな弾き語りスタイルで「Pieces」をカバーしたことは、その知名度を高める一助となりました。
彼女は自身がパーソナリティを務めるラジオ番組でこのカバーを披露し、繊細なピアノの音色に乗せて、曲を優しく歌い上げました。
このカバーによって、「Pieces」の美しさが一層注目されるきっかけとなりました。

もともと、L’Arc〜en〜Cielのヴォーカルであるhydeは中性的な声で知られており、特に「Pieces」は高音中心のメロディとなっています。
そのため、女性の歌手たちにとっても歌いやすい曲と言えるでしょう。
この特性から、「女性なのに、L’Arc〜en〜Cielの楽曲をカラオケで歌ってみたい!」と思う方には、ぜひおすすめしたい一曲となっています。

親から子へ向けたメッセージ

しばしば「美しいラブソング」と称される「Pieces」は、その実際の意味について興味深い一面を持っています。
hydeによると、この曲の作詞は「子を持つ親の気持ちになってみた」という視点から行われたとのことであり、その結果、歌詞は親から子へ向けたメッセージが込められています。

同様に、「Pieces」の作曲を手掛けたtetsuyaも、彼自身の祖母を思い浮かべてこの曲を制作したと語っており、愛の中でも特に家族愛や親子愛がテーマとなっています。
この楽曲は、深い情熱と絆に満ちた家族の愛情を称賛する歌としても受け取れます。

タイトルである「Pieces」は英語で「かけら」を意味し、これが自分自身のかけら、つまり自分の子どもを象徴していると言われています。
このアプローチを踏まえると、歌詞の中には家族とのつながりや成長、愛情の大切さが織り交ぜられていることが分かります。

これを基にして、この記事では「Pieces」の歌詞の内容を詳しく解説していきます。
どのようにして家族の愛情が歌詞に描かれているのか、その意味や背景を深堀りしてみましょう。


「Pieces」の最初の歌詞を通じて、この曲の状況や背景が示唆されています。

泣かないで泣かないで 大切な瞳よ
悲しさにつまずいても真実を見ていてね
そのままのあなたでいて

大好きなその笑顔くもらせてごめんね
祈っても時の流れ速すぎて遠くまで
流されたから戻れなくて

「泣かないで」と「悲しさに〜」という歌詞から、相手が何か悲しんでいる状況が描かれていることが感じられます。
「大好きなその笑顔くもらせてごめんね」という一節から、歌詞の中の人物たちが互いに深い愛情を抱える関係にあることが伺えます。
そして、相手の悲しみの原因はなんらかの理由で自分に関連があるようです。

「祈っても時の流れ速すぎて」「遠くまで流されたから戻れなくて」という部分で、状況が急転し、これまでの流れとは異なることが示唆されています。
このフレーズによって、「え?」と驚く読者もいるでしょう。
この歌詞から読み取れるのは、自分が亡くなってしまったことにより、愛する相手を悲しませてしまったことです。

「時の流れ速すぎて遠くまで流されたから戻れなくて」というフレーズは、この人物の最後の瞬間が来て、寿命に逆らうことができなかったことを示唆しています。
このような要素を総合すると、歌詞の中の状況がお葬式の場面であることが理解できます。

あぁ 穏やかな輝きに彩られ
歳月は夜を夢に変えるみたいだから
目をこらして さあ!

あなたのすぐそばにまた新しい花が生まれて
木もれ日の中で鮮やかに揺れてる

いつまでも見守ってあげたいけどもう大丈夫
優しいその手を待ってる人がいるから顔を上げて

「穏やかな輝きに彩られ、歳月は夜を夢に変えるみたいだから」というフレーズは、死後の世界の美しさをほのめかしているように思えます。
同時に、現実の夜の美しさをじっくりと観察してみてほしい、という呼びかけも感じられます。

「あなたのすぐそばに、また新しい花が生まれて」とは、自分の子どもが新たな命を抱えて生まれてくる瞬間を示唆しているようです。
その子どもがすでに生まれているのか、あるいはまさに誕生を迎える直前なのかもしれません。

「いつまでも見守ってあげたいけどもう大丈夫」という一節は、親の深い思いを反映しています。
親は子どもを永遠に見守りたいと願うが、その願いは叶わない現実を受け入れなければならないことを示唆しています。
しかし、どこかで子どもがもう大丈夫だと分かっているという感情も含まれています。

「優しいその手を待ってる人がいるから顔をあげて」という一節は、自分の子どもに向けて「あなたは今や親として、誰かを大切に守る立場に立っているのだから、しっかりと前を向いて進んでいきなさい」という励ましのメッセージと解釈できます。

ねぇ 遠い日に恋をしたあの人も
うららかなこの季節愛する人と今
感じてるかな?

「遠い日に恋をしたあの人」というフレーズは、かつての恋人を思い出していることを示唆しているのかもしれません。
過去の日々に浸り、若い頃の素敵な思い出に思いを馳せ、相手の幸せを心から願う様子が、微笑ましいと言えるでしょう。


あぁ 私のかけらよ力強くはばたいてゆけ
振り返らないで広い海を越えて
たくさんの光がいつの日にもありますように
あなたがいるからこの命は永遠に続いてゆく

「私のかけら」とは、おそらく自身の子どもを指しているのでしょう。
この歌詞は、自分の子どもに向かって「強く羽ばたいて前に進んでいってほしい」という励ましのメッセージを込めています。

「たくさんの光がいつの日にもありますように」という言葉は、未来における子どもの幸福を願っていることを示唆しています。
この歌詞は、子どもが幸せな人生を送り、たくさんの喜びや光を受けることを切望していることを表現しています。

自分の子どもが自分自身の「かけら」であると捉えることで、自分の命や存在が次世代に受け継がれることを感じているようです。
この考え方によって、自分の命が子どもの中で永遠に続くという神秘的なアイディアが表現されています。

あぁ 両手にあふれそうな想い出たち枯れないように
ゆっくり明日をたずねてゆくから
私のかけらよ力強くはばたいてゆけ
振り返らないで広い海を越えて

たくさんの想い出が両手にあふれて、その輝きがいつまでも色褪せないように、ゆっくりと明日のあなたを迎えに行く。
この一節は、自身の過去や思い出を大切にし、未来の自分をじっくりと見つめるという意味が感じられます。

一方で、自分の子どもである「私のかけら」に対しては、振り返らずに広い海を越えて力強く羽ばたいていってほしいという願いが込められています。
親としてはいつまでも見守りたい気持ちもあるけれど、わざと一人立ちを促し、成長を促す願いが歌詞に込められています。
こうした相反する親心が、繊細に描かれています。


比喩の使い方や言葉の響きが見事に表現された歌詞ですが、その中の要素を一つずつ解釈すると、育ててくれた親の深い愛情がじつに心に響くことがわかります。

L’Arc〜en〜Cielのバラードは、幻想的で美しい世界観を奏でる曲が多くありますが、「Pieces」はその中でも特に印象的です。
オーケストラの荘厳なメロディーが曲に特別な印象を与えています。
メロディーに包まれると、温かな愛情を注いでくれる大切な存在を思い浮かべることができます。
子を育てる親の心情に共感し、感じることをおすすめします。