【Link/L’Arc~en~Ciel】歌詞の意味を考察、解釈する。

無償の愛を称賛している

「Link(リンク)」は、アニメ映画「劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」の主題歌です。
制作に際し、ハガレンの映画制作チームと緊密に協力し、またオープニング曲として、ネタバレに気を付けつつ制作しました。

さらに、hyde自身も作詞に取り組む前に作品を熟知し、アニメの世界観を徹底的に研究しました。
その結果、この楽曲はアニメの世界に驚くほど調和したものとなりました。

アニメ作品自体も独自の世界観を持っており、L’Arc〜en〜Ciel(ラルクアンシエル)というアーティストも独自の音楽スタイルで知られています。
それにもかかわらず、二つの個性や世界観が見事に融合し、素晴らしい作品が生まれました。

覚えているかい?
幼い頃から爪先立ちで届かない扉が有ったよね
時間を忘れて彷徨い尽くした
迷路の道はいつもそこに行き当たる

「鋼の錬金術師」という物語は、一組の兄弟が主要な登場人物です。
物語は、錬金術の禁忌を破り、「真理の扉」を開いてしまったことで、身体の一部を失った兄弟が、それを取り戻すための冒険を描いています。

歌詞の制作において、兄弟愛も重要なテーマとして取り上げられており、最初の行の問いかけは、兄から弟へ、弟から兄へのものとして解釈できるでしょう。
これは、兄弟同士の関係を象徴しているかもしれません。

さらに、先述の通り、「扉」は物語の中で重要なキーワードです。
「届かない扉」は、どれだけ彷徨っても常に前に現れるものとして表現されています。
この結果、物語の中で兄弟はその扉にどのように向き合うのかが描かれます。
詳細については、原作を読んだ方々にはおなじみのことでしょう。
物語の世界観を忠実に再現し、その要素をしっかりと取り入れて制作されていることが理解されます。


たとえ遥か遠く離ればなれになっても繋がり合う想い
悪戯な運命が降り掛かかろうとも壊れやしない

こちらはサビの部分で、曲のタイトルである「Link」を明確に示すフレーズです。
離れていても、心がつながっているという感情を表現しています。
この物語では、兄弟が異なる世界に分かれてしまう出発点から始まりますが、それでもなお、揺るがない強い兄弟の絆が歌われています。

たとえこの身体がいくら燃え尽きても良いさ 君に捧ぐなら
いつか生まれ変わる世界がその目に届くと良いな

もうひとつ、サビの部分をご紹介します。
この歌詞は、特に「鋼の錬金術師」の世界に詳しいファンにとって、感動的なメッセージであることでしょう。
この物語では、「身体」という要素が非常に重要な役割を果たしています。
前述のように、各キャラクターは失った身体の一部を取り戻すために冒険を続けます。

この歌詞は、恋愛よりもさらに深いレベルで、家族に特有の無償の愛を称賛しています。
このメッセージは、心温まるものであり、ファンにとって感情的に共感を呼ぶことでしょう。