【星降る夜になったら/フジファブリック】歌詞の意味を考察、解釈する。

2008年1月23日にリリースされたアルバム「TEENAGER」に収録されている「星降る夜になったら」は、非常に壮大なイントロで幕を開けます。
ジャーンと始まり、疾走感あふれるリズムが聴く者を前へと押し進めます。
サビに向かうにつれて、ドラマチックな転調が際立ち、間奏ではキーボードの魅力的な演奏が耳を引きます。
歌詞も同様にドラマチックで、聴き手を引き込む要素が満載です。

真夏の午後になって うたれた通り雨
どうでもよくなって どうでもよくなって
ホントか嘘かなんて ずぶぬれになってしまえば
たいしたことじゃないと 照れ笑いをしたんだ

西から東へと 雲がドライブして
柔らかな日がさして 何もかも乾かして
昨日の夢がなんか 続いているみたいだ
その先がみたくなって ストーリーを描くんだ

雷鳴は遠くへ 何かが変わって

星降る夜になったら
バスに飛び乗って迎えにいくとするよ
いくつもの空くぐって
振り向かずに街を出るよ

鍵をくるくるまわして ミントのガムを噛んで
あふれるエネルギーで 前のめりに走るんだ
クラクションの音はもう 気にならなくなった
どうでもよくなって どうでもよくなって

雷鳴は遠くへ 何かが変わって

星降る夜を見ている
覚めた夢の続きに期待をしてる
輝く夜空の下で
言葉の先を待っている

黙って見ている落ちてく スーベニア
フィルムのような 景色がめくれた
そして気づいたんだ 僕は駆け出したんだ

星降る夜になったら
バスに飛び乗って迎えにいくとするよ
いくつもの空くぐって
振り向かずに街を出るよ

星降る夜を見ている
覚めた夢の続きに期待をしてる
輝く夜空の下で
言葉の先を待っている

歌詞は非常に奥深く、夢と現実の狭間で境界が曖昧になっています。
どこが夢でどこが現実なのか、その線引きが難しいほどです。
歌詞はすべて現実的にも解釈できるし、実は全て夢の中の出来事かもしれないし、さらにはすべて架空の出来事かもしれません。
私個人の解釈では、「あなた」や「君」という言葉と関連づけてみていますが、実際には歌詞には特定の二人称が示されていないので、誰が主役なのかも不明です。
この曲の魅力は、さまざまな解釈が可能であることではないでしょうか?


この楽曲は、非常に多くのファンから愛されており、その歌詞は多彩な解釈が可能です。
ライブ演奏でも会場を盛り上げる一曲で、多くの人に支持されています。
この「星降る夜になったら」を特に聴きたくなる時期があります。
それは七夕の季節です。
その理由は、歌詞の季節感と、夏の雷鳴が関連しているからかもしれません。
夏に雷が鳴ると、なぜか梅雨明けを感じるのです。
最近は時期がずれることもありますが、私の住んでいる場所では、梅雨明けが七夕前の時期だった記憶があります。
そして、歌詞に登場する「星降る夜」に、「バスに飛び乗って迎えに行く」という一文があることから、晴れた七夕の夜空で主人公が誰かを迎えに行く情景が浮かび上がります。
これはまるで、彦星が織姫を迎えに行く七夕のロマンチックなイメージを連想させます。
星が美しく輝くのは冬もそうですが、歌詞の冒頭で「真夏の午後」と歌われており、「通り雨」や「雷鳴」は夏の季語とされているため、この曲は夏の楽曲と感じます。
皆さんは、この曲をどのように感じますか?