【シガレット/あいみょん】歌詞の意味を考察、解釈する。

ゆったりとしたテンポで奏でられる「シガレット」という楽曲は、失恋を経験した女性の感情の波を描いた曲です。
歌詞は、失恋を経験した人々に共感を呼び起こすことで知られており、歌詞の中では、自身が恋人にタバコを吸われていたかどうかについても触れられています。

歌詞の意味を考察、解釈

この楽曲は、新しい恋に踏み出せない女性の心情をテーマにしています。
失恋から抜け出せず、前に進むことが難しい彼女の姿を、タバコの煙を通して表現しています。
彼女が過去の関係から解放され、新たな一歩を踏み出すことができるのでしょうか?


あの頃より好きな人に 出会うまでにどれくらいの
お金と身体と時間が あればいいですか

主人物の女性は、新しい恋を見つけることに対して「また良い男性に巡り会えるかな?」というよりも、むしろ「別れてしまった彼よりもっと良い男性は現れないだろう」というやや諦めめいた感情を抱いているように思えます。


ありきたりに傷ついては 出会い頭でまたつまずく
ありがと ごめんね さよなら もういいから

出来損ない 出来そうもない
忘れること ウソもやめること

彼女は、彼との別れ後に次の男性との出会いがあったものの、その関係はすぐに上手くいかなかったようです。
「ありがとう」「ごめんね」「さよなら」という言葉が彼女の口から発せられ、最初は感謝の気持ちから始まり、次に謝罪の言葉が続き、最終的には別れを告げてしまったようです。
彼女は「もういいから」と口にし、このような出会いと別れに対してかなり疲れた様子です。

彼女は自分が恋愛において上手くいかないことに対して「出来損ない」と感じており、自己嫌悪の念が漂っています。
彼を忘れることは非常に難しいようで、「彼のことはきっぱり忘れた」という言葉は、彼女にとっては実現困難なようです。


ふんわり落ちてく煙と その苦笑いに手を振って
やっぱり落ち着く香りに もう仕方なく身体を埋めるのです

“香り”はしばしば記憶と深く結びついており、この女性の場合、それがタバコの煙やその香りと関連していたようです。


夏が過ぎ空はまどろみ
寝落ちする すぐに夢みる
お金と身体と時間を持て余す

出来損ない 出来そうもない
楽しむこと 仕事やめること

彼との別れから夏が過ぎ去り、女性は未だに彼との思い出にひたりながら眠りについています。
そして、夢の中で彼を見る…彼女は以前、全てを彼に捧げていた―「お金」「身体」「時間」が今は余りにも豊富で、何をどう使うべきか戸惑っています。

もはや、以前のように時間を忘れて楽しむことも難しくなっています。
また、仕事を辞めることもできない状況です。


うっかり落ちてく地獄に
ふと吸い込まれて つい転んで
納得いかない全てに
もう仕方なく身体を投げやるのです

「うっかり」「ふと」「つい」「仕方なく」といった表現から、彼女は無意識のうちにも身体が彼を求めてしまっている状態にあることが窺えます。


味わいましょう 苦味も旨味も涙も笑いも
吸い込みましょう あの感触もあの声も

(おそらく彼がよく吸っていたものと同じ銘柄の)タバコを吸いながら、彼女はついに覚悟を決めたようです。
彼女は彼との思い出から”逃げる”のではなく、むしろそれを全て自分自身に”取り込んで”納得し、それを背負ったまま前に進もうと決断しました。


シガレット 空に蒔く
あとちょっと 空に泣く

おそらく、これらの涙は彼女をより強くしてくれたのだろうと思います。
それは悲しみから流れた涙ではなく、むしろ彼を断ち切るための決意から湧き上がった涙だったのかもしれません。
それは彼との”別れ”を決意するための涙であったのでしょう。

まとめ

男性がたばこを吸う瞬間には、時折、かっこよく見える瞬間があると感じますよね。
私自身も、一時期はその魅力に憧れたことがありました。
特に、自分が好きな人がたばこを吸っていた場合、その魅力はさらに際立つように感じることでしょう。

通常、たばこは煙たがられる存在とされますが、その逆に何か不思議な魅力があるのかもしれませんね。