WANIMA「シグナル」の歌詞を考察。NHK『18祭』の応募動画から曲が生まれた背景と、鏡の前の苦笑い、互いに交わす合図、つまずいたときに戻れる場所の意味を読み解きます。
顔を洗い、鏡の前で苦笑いする。WANIMA「シグナル」は、そんな見慣れた朝から始まります。先のことに迷いながら、誰かと合図を交わし、また肩を並べる。歌の終わりには、うまくいかなければ戻ってくればいいという呼びかけがあり、その声が最初の一歩を支えています。 歌ネット
WANIMA「シグナル」の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作詞・作曲 | KENTA |
| 編曲 | WANIMA |
| 収録作品 | メジャー1stフルアルバム『Everybody!!』 |
| アルバム発売日 | 2018年1月17日 |
収録情報と歌詞の参照先 Warner Music Japan『Everybody!!』 / 歌ネット「シグナル」 Warner Music Japan
2018年4月には、ロッテ「爽」のCMソングにも起用されました。Warner Music Japan「爽」CM起用の告知 wmg.jp
NHK『18祭』の応募動画から曲が生まれた
「シグナル」は、WANIMAが全国の18歳世代1000人と舞台をつくるNHK『18祭』のために制作した曲です。メンバーは参加希望者が送った動画を見て曲を作り、ブラスの参加者も追加で募集しました。当日は、バンドの演奏に参加者のコーラスとブラスが重なりました。その模様は2017年12月20日にNHK総合で放送されました。Warner Music Japan『18祭』放送告知 wmg.jp
KENTAは公式インタビューで、応募動画を見て、自分たちが18歳だった頃を思い返しながら曲を作ったと語っています。自身も周りから認められたいと思っていたからこそ、まだ成長の途中でも、やりたいことに精いっぱい向き合ってほしいと考えたそうです。WANIMA『Everybody!!』公式インタビュー special.wanima.net
鏡の前の苦笑いが、曲の終盤にも戻ってくる
歌詞には、顔を洗って鏡の前で苦笑いする朝が何度も出てきます。最初は、成長の途中でもいつか肩を並べようと呼びかけます。次に同じ朝が描かれると、不器用なまま顔を上げようという言葉が続きます。遠いゴールを目指す前に、顔を上げるという小さな動きがあるのです。
曲の後半には、鏡の前で涙をぬぐい、走り出す場面もあります。そのあとに歌われるのは、またいつもどおりの朝と苦笑いです。一歩を踏み出した人にも、先が見えない日はやってくる。「未完成でいい」という言葉は、走り出したあとに迷う日も含めて、その人の歩みを受け止めているように聞こえます。
タイトルの「シグナル」は、誰と交わす合図なのか
歌い手は相手の日々をどこまで言葉にできるか、その孤独をどれほど知っているかと、自分に問いかけます。励まそうとする人も、相手がどんな時間を過ごしてきたかを想像するところから始めています。
そのあとに登場するのが、ふとよぎった不安を消すほどの合図です。「交わす」という言い方には、送る人と受け取る人が応じ合う感覚があります。合図が二度目に歌われる場面では、そばにいることを伝える言葉も加わります。タイトルのシグナルは、迷ったときに互いの存在を確かめる合図だと読めます。
『18祭』では、歌う側のWANIMAも、応募動画に込められた思いを受け取って動き出しました。そのやりとりを経て舞台で重なった声は、歌詞に出てくる合図が実際に交わされたようにも聞こえます。
つまずいたときに帰れる場所が、出発を支える
終盤では、思い描く未来にはいくつもの道があると歌い、好きなことに挑んで、うまくいかなければ戻ってくればいいと声をかけます。ゴールまでの道は長く、勢いで空回りすることもある。その時間にも意味があると、自分に言い聞かせながら曲は終わります。
KENTAは同じインタビューで、WANIMAが聴き手にとって帰ってこられる場所になれば、暮らしの中に少し心の余裕ができると話しています。 special.wanima.net
行き詰まったら戻り、そこで次に進む道を考えられる。走り出したあとに鏡の前の朝がもう一度描かれるのも、挑戦が何度も始まり直すものだからだと読めます。
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