【LADY/ちゃんみな】歌詞の意味を考察、解釈する。

練馬のビヨンセとして親しまれているちゃんみなさんは、女性ラッパーとして活躍しています。
彼女の代表的な楽曲として「LADY」がありますが、この曲にはどのような意味が込められているのでしょうか。

大人になりたいという願望と葛藤

「LADY」という曲は、英語と日本語が組み合わさったユニークなスタイルで披露され、一発で多くの人々の心を捉えました。
この曲の歌詞やメッセージには、一体どのような内容が込められており、どんな意味があるのでしょうか。


Baby あの日のこと
覚えてる?We broke up day
You said 大人にならなきゃって
(I don’t wanna be a lady)

英語部分を日本語に訳すと、「We broke up day」は「私たちが別れた日」になります。
“LADY”という曲は、この別れた日を思い出す瞬間から始まります。
歌詞の中で、相手が言った「大人にならなきゃ」という言葉に対し、主人公は「I don’t wanna be a lady」と返します。
この部分から、主人公は大人になりたくないと感じており、男性との関係で内面的な葛藤を経験していることが窺えます。

Are U crazy?最初はそう思った
Butオーケーそうだねって
言って貴方を離れた
(I don’t wanna be a lady)

要するに、相手に「あなた、変わってるんじゃない?」と問いかけようと思った瞬間、その代わりに「そうだね」と言ってしまい、結局別れを受け入れてしまったというわけです。


Hey boy How’ve you been?あれからどう?大人にはなれたの?
わたしはまだなれないladyなりたくもない
そう思ってたのにあなたが
わたしを変えたのnow I just wanna

男性は私に向かって「大人になった?」と問いかけますが、私は未だに大人になりたくない気持ちが強いのです。
とは言え、「あなた」という存在が私に「大人になりたい」と思わせてしまったのです。
これまでの経過を考えると、大人になった自分を受け入れた後、恋が再び燃え上がる可能性があるように思えませんか?


Baby we lived in never land
永遠だと思った
I’m ready yes I will be lady
(Maybe I wanna be a lady)

大人になる事がこんなに辛いなんて知らなかった
まだ聞こえるあなたの歌リリララララ
あなたはもう大人なんでしょ
私を止めないでcuz I just wanna

「Baby we lived in never land」は「私たちはネバーランドに住んでいた」という意味です。
ネバーランドは通常、子供たちだけが住むことができる場所として知られています。
その場所に住んでいたと気づいた瞬間、無限に感じられた時間が実は限られていることに気づくでしょう。
この瞬間から、大人になりたいという願望が芽生えるのかもしれません。
大人になることがどれほど難しいかを知る前に、大人になったあなたの歌を聴くことが苦痛ではなかったかもしれません。
ただ今は、大人になりたい一心で、その葛藤がうかがえますね。


I wanna be a lady I wanna be a lady
Maybe

「大人になりたい」という思いを繰り返しながらも、「たぶん」という言葉が加わることで、自分自身との葛藤が浮かび上がりますね。
時には、何かを強く望む一方で、それが必然的であるかどうかに疑念を抱くことがあります。
この表現は、大人にならざるを得ないという強い意志と、同時に自分自身に疑念を抱く感情を示しています。

PVも必見

「LADY」という曲には、プロモーションビデオが提供されています。
ビデオでは、森の奥深い場所に向かってゆっくり歩む女性の足が映し出され、そして「あなた」に向かってゆっくりと電話をかける主人公が登場します。
曲は男性と女性の「Ah」という掛け合いから始まり、車の中での電話会話を通じて、大人の女性らしい振る舞いと、無理に大人びた化粧をしようとする少女の対比が描かれます。
肩を出した服を身にまといつつも、古いCDを聴きながら、会話は進行していきます。
2番に進むと、大人になることへの葛藤を抱える少女と、車の中で考え込む女性が交互に映し出されます。
夜の森の雰囲気が、女性の大人になりたいという強い願望と、同時に大人になりたくないという気持ちの狭間で揺れる様子を強調しています。


大人になるとは、一体どういうことなのでしょうか?
感情の波が揺れる中で、自分が子供ではいられないという自覚が芽生え、過去を振り返りながら「あなた」という存在を懐かしく思い出す瞬間、そして「今の私」と向き合う瞬間かもしれません。
大人と子供の感情が入り混じる女性の内面の葛藤を表現したこのPVは、ぜひチェックしてみる価値があります。

まとめ

ちゃんみなさんの「LADY」は、女性の微妙な感情を巧みに表現した楽曲です。
少女から大人への移行期に、誰しもが経験する葛藤を思い起こすことでしょう。

「このままの自分でいいんだろうか」「大人になるとは何か」「子供と大人の違いは何か」「大人に成長するためには何が必要か」など、さまざまな葛藤が私たちの成長と共に存在します。
そのため、ちゃんみなさんの「LADY」に込められた少女の葛藤に共感し、感じ入ることができるでしょう。