【ブルーベリー・ナイツ/マカロニえんぴつ】歌詞の意味を考察、解釈する。

若い世代を中心に絶大な支持を受けている4人組バンド『マカロニえんぴつ』。
そんな彼らの代表的な楽曲『ブルーベリー・ナイツ』の歌詞の背後に迫ります。
キュートなタイトルとは異なり、切なさが滲み出る歌詞に注目が集まっています。

共感を呼ぶ歌詞

傷つかないための気付かないふりばかりだ
信じることは悲しいこと

心を揺さぶる歌詞で幕を開ける『ブルーベリー・ナイツ』。

この曲は「過去の恋人」をテーマにしています。

失恋を経験した女性の心情を描いています。

彼の感情がすでに遠くに行ってしまったことを少しずつ感じつつも、「そんなことはない」という信念を抱いて、彼を信じようとしている様子が伺えます。

夜の幻 さよなら25時
忘れちゃうのに求め合うのは身体が空っぽだから

姑息で孤独なあなたが嫌いで、でも好きで
そんな自分も好きだった

合鍵は返してね
愛がないならもう会えないよ

続く部分では、2人の関係が次第に崩れつつも、まだ共に過ごしている様子が伝わってきます。

しかし、サビの直前では「愛がもうないなら、そんな関係は終わりにしよう」という女性の強い意志が歌われています。

それでもなお、男性を思い出すことから逃れることはできないようです。

サビでは、深い悲しみが歌われており、その感情に心を寄せてみてください。

冷めないで 消えないで そう願ったって遅いのに
愛して まだ相手してほしくて
なんてもう、馬鹿だよな
ねぇ行かないで 棄てないで もう縋ったって遅いけど
運命の誰か、あたしを掬って食べて
マイ・ブルーベリー・ナイツ

愛が希薄になるなら、共にいることには意味がないと理解しているけれど、相手の存在を心から消せないでいる。

それでも、「一緒にいたい」という願いが虚しくなる。
愛が欠けているから、もう叶わない夢。

この感情は本当に胸を締め付けられるようで、深い切なさが込み上げてくる。

後半では、やや自暴自棄の気持ちで、他の誰かに助けを求めている様子が綴られている。
この部分も切ない要素が増しています。

多くの人が共感するのではないかと思います。

女心をリアルに表現

恋の幻 さよなら25時
信じることは悲しいこと

恋愛からの別れを率直に伝えています。

もはや彼を信じても未来は見込めないと、冷静に理解している様子が伺えます。

しかし、理性と感情はなかなか一致しません。
心はなかなか切り替えられず、彼の面影に涙する切ない瞬間が、次のサビで描かれています。

冷めないで 消えないで そう願ったって遅いのに
残って離れてくれない匂いが
愛おしくて、許せないの
ねぇ行かないで 棄てないで もう縋ったって遅いけど
誰でもいいよ、あたしを潰して舐めて
マイ・ブルーベリー・ナイツ

かつて元恋人の香りが漂って、切ない気持ちに包まれるという経験をした方も少なくないでしょう。

彼の残り香さえも同時に愛おしく感じつつ、同時に受け入れることができない複雑な感情。

この微妙な恋心に多くの女性が共感することできるはずです。
しかしながら、この楽曲の作詞はボーカルのはっとり(男性)が担当しています。

一体なぜ、男性がこれほどまでに女性の心情を理解し表現することができるのか、その不思議な点に注目が集まっています。
彼は、恋の終焉に揺れ動く女性の内面をリアルに捉えているのです。

結末はわからない

おとぎ話にすらならないね
錆びた踊り場で回る
神様たちは 他人のままだ

こちらの文は、比喩的な表現として解釈される可能性があります。

幻想的なおとぎ話のような美しい展開はなく、現実は冷酷で厳しい道を辿ったことを示唆しているかもしれません。

最終行からは、「神様は望みを叶えてくれない=元の関係には戻れない」という考えが伺えます。

覚めないで 夢なら
忘れたいの 本当なら
行かないで 棄てないで
もう縋ったって遅いかな

夢の中にいたいのは「彼と共に過ごす時間」への憧れであり、忘れたいのは「彼との日々」の現実とのギャップかもしれません。

そして、後半の二行は彼女の気持ちを映し出しています。

本来は彼との別れが適切だと理解しているにもかかわらず、どうしても彼を離したくないという思いが強いようです。

冷めないで 消えないで そう願ったって遅いのに
愛して まだ相手してほしくて
なんてもう、馬鹿だよな
ねぇ行かないで 棄てないで もう縋ったって遅いけど
運命の誰か、あたしを掬って食べて
誰でもいいよ、あたしを潰して舐めて
マイ・ブルーベリー・ナイツ

この作品では、2人の運命の行方は描かれていない部分です。

おそらく、無事に別れて、それぞれが新たな恋を歩んでいるのでしょうか?

皆さんも楽曲を聴きながら、自身の考察や想像を楽しんでみてください。