冬になると無性に聴きたくなるラブソングってありますよね。
[Alexandros]「SNOW SOUND」は、まさにそんな“雪の季節に映える”一曲です。
2016-2017年のJR SKISKIキャンペーンソングとして書き下ろされたこの曲は、バンド初の本格的な“冬ソング”。「温かみのあるミディアムチューン」「切ない冬の恋愛ストーリー」と紹介され、JR SKISKIのCMやMVとともに、多くの人の“冬の記憶”と結びついた楽曲でもあります。
この記事では、「alexandros snow sound 歌詞 意味」を知りたい人向けに、
- どんな冬の物語が描かれているのか
- タイトル「SNOW SOUND」が意味する“白い音”とは何か
- 歌詞の細部に込められた、出会いと成長のストーリー
などを、Aメロ・サビ・MVやタイアップ背景までじっくり解説していきます。
alexandros『SNOW SOUND』とは?曲の概要と「冬の出会い」を描く歌詞の意味
まずは楽曲の基本情報から整理しておきます。
- アーティスト:[Alexandros]
- タイトル:SNOW SOUND
- 発売:2017年2月1日、両A面シングル「SNOW SOUND / 今まで君が泣いた分取り戻そう」としてリリース
- タイアップ:JR東日本「JR SKISKI 2016-2017」CMソング
インタビューで川上洋平は、この曲について「出会い」がテーマであると語っています。JR SKISKIの絵コンテを見ながら、“出会った瞬間”のロマンチックさを描きたかった、と。
歌詞のストーリーをざっくり言うと、
失恋で心が凍っていた僕が、冬の街角で“あなた”と出会い、
再び恋をして少し大人になっていく物語。
多くのファンブログでも、「失恋のあとに訪れた新しい恋」「恋によって大人になる成長ソング」といった読み解きがされており、切ない過去と、今目の前にある幸せが対比的に描かれているのが特徴です。
サウンド面では、80年代歌謡曲のようなノスタルジックさと、現代的なバンドサウンドが共存。どこか懐かしいのに新しい、雪景色に溶け込むようなミドルテンポのラブソングになっています。
タイトル「SNOW SOUND(白い音)」が象徴するもの ― 雪と静けさと心の変化
「SNOW SOUND(スノー・サウンド)」というタイトル自体が、すでにこの曲の世界観を凝縮しています。
歌詞の中には「白い音」というフレーズが登場し、さらに“まだ誰にも何にも染まっていない音”というイメージが重ねられます。
ここでの「白い音」は、いくつかの意味を重ねて読むことができます。
- 雪がもたらす“静寂の音”
雪が積もった街って、音が吸い込まれたように静かになりますよね。
その“静けさ”を、あえて「音」として捉えたのが「SNOW SOUND」。
何もかもが真っ白になった世界だからこそ、小さな鼓動やささやきが際立つ——
そんな感覚がタイトルから漂います。 - まだ汚れていない、純粋な感情
「まだ誰にも染まってない音」は、“初々しい恋心”や、“始まったばかりの関係”の象徴。
失恋で一度傷ついた主人公が、再びあなたと出会うことで取り戻した
「新しい心の音」でもあります。 - 二人だけのメロディーが生まれていく予感
歌詞の後半には、人のいがみ合いや許し合いが折り重なって
色鮮やかなメロディーになっていく、というイメージも描かれます。
まだ真っ白な「音」は、これから二人の思い出や感情によって
少しずつ色づき、唯一無二の“曲”になっていく——
そんな未来への期待も込められているように感じられます。
「SNOW SOUND」は、単なるオシャレな英語タイトルではなく、
“冬の静寂”“純粋な恋心”“これから紡がれるメロディー”
そのすべてを抱えたコンセプトワードとして機能していると言えるでしょう。
Aメロ・Bメロ歌詞の意味考察 ― 泣きあかした季節を越えて、大人になった「僕」
Aメロは、主人公の“過去”を一気に描き出します。
- 泣きあかしていた「季節」が去ったこと
- その経験を経て、いつの間にか“大人になっていた”こと
- 冷たい風が、むしろ馴染んでしまうくらい心が冷えきっていたこと
ここで描かれているのは、失恋の痛みを抱えたまま、“何も感じないフリ”をして生きている僕の姿です。
さらに、「Oh, maybe I’m pretending」という英語フレーズとともに、
“無関心なふりをしてきた自分”が自覚されます。
本当は傷つきたくないから、冷めた人間を演じていただけ——
そんな“心の鎧”の存在が、はっきりと示されているパートです。
しかし、ここで“あなた”と出会うことで状況は大きく変わります。
- 「あなたは溶かした」という表現からわかるように、
凍りついていた僕の心は、あなたの存在によって少しずつほぐされていきます。 - それは、過去の痛みを上書きするのではなく、
“痛みを抱えたままでも、もう一度誰かを好きになれる”という
新しい大人の恋への入り口。
Aメロ・Bメロは、
「泣きあかした季節」=過去の失恋
「冷たい風に馴染んだ僕」=感情を閉ざした状態
を描きながら、
「あなた」との出会いによって心が溶け始めるビフォー・アフターを表現しているのです。
サビ歌詞の意味考察 ― 「白い街の片隅で僕ら出逢う」瞬間のきらめきと「まだまだ溶けないで」の願い
サビでは、一気に情景が開けます。
「白い街の片隅で」出会う二人
“白い街の片隅”というフレーズは、雪が積もった冬の街を切り取った印象的な一行。
中心地ではなく「片隅」なのがポイントで、
誰にも知られていない、小さな奇跡のような出会いを感じさせます。
さらに、
- あどけない雪が、二人をやわらかく包み込む
- あふれた言葉が、胸にまっすぐ届く
といったイメージが連続します。
ここでの雪は、単なる風景描写を超えて、**二人を守る“祝福のフィルター”**のような役割を果たしています。
「まだまだ溶けないで」という切ない願い
特に象徴的なのが、「まだまだ溶けないで」と雪に願いかける部分。
- 雪が溶ける = 冬が終わる
- = 今日のこの時間が終わってしまう
- = “出会ったばかりの特別な瞬間”が日常に戻ってしまう
そんな連想が働きます。
主人公は、
「凍った心」はあなたによって溶けていくのに、
「雪」はまだ溶けないでいてほしい。
という、相反する二つの願いを同時に抱えているんですね。
- 心:あなたとの出会いで、ちゃんと動き出してほしい
- 雪:このロマンチックな瞬間だけは、もう少しこのまま続いてほしい
この矛盾を孕んだ感情こそが、“恋をしたばかりの冬”のリアルさであり、
「SNOW SOUND」のサビが胸に刺さる理由になっていると感じます。
MV・JR SKISKIタイアップから読み解く『SNOW SOUND』の世界観とラブソングとしての魅力
「SNOW SOUND」の世界観を語るうえで欠かせないのが、
JR SKISKIのCMと、雪山を舞台にしたMVの存在です。
音楽ナタリーによると、MVは「切ない冬の恋愛ストーリー」を描いた内容で、
雪山で出会う男女の姿がドラマ仕立てで綴られています。
一方、JR SKISKIの2016-2017シーズンのキャッチコピーは「冬が胸にきた。」
広大な雪景色の中、電車やゲレンデ、夜の街で交錯する若者たちの姿が描かれ、
「SNOW SOUND」の持つ“出会いのロマンチックさ”と完璧にシンクロしています。
ここから読み取れるポイントは大きく3つです。
- “個人的な恋”が、“季節の記憶”に昇華されていく
歌詞そのものはかなりパーソナルな心情を綴っていますが、
JR SKISKIの映像と合わさることで、
「誰かにとっての特別な冬」「人生のワンシーン」として普遍化されます。 - 「成長ソング」としての側面
ブログ記事などでは、「恋をしたことで大人になった」「世界が広がった」という
解釈も多く見られます。
“泣きあかした季節”を経て、もう一度誰かを好きになれるようになる——
これは単なる“リア充ソング”ではなく、
痛みを乗り越えた先のラブソングとして響いている点が重要です。 - 冬のラブソングとしての完成度の高さ
懐かしさを感じさせるメロディーラインに、
現代的なアレンジと洋楽的センスが加わることで、
ありがちな“ウィンターソング”に終わらず、
「雪が降る情景そのものが音になったような歌」として愛される一曲になっています。
まとめ:雪の季節にもう一度聴きたくなる、出会いと再生のラブソング
「SNOW SOUND」は、
- 失恋で凍ってしまった心
- 冬の街角でのささやかな出会い
- 「まだ溶けないで」と願う、一瞬のきらめき
を、雪と“白い音”というモチーフで描き切った、[Alexandros]の代表的ウィンターラブソングです。
**「alexandros snow sound 歌詞 意味」**を一言でまとめるなら、
「傷ついた心が、冬の出会いを通してもう一度動き出すまでを描いた、
成長と再生のラブソング」
と言えるでしょう。
この記事を読んだあとに、
ぜひもう一度「SNOW SOUND」をフルで聴いてみてください。
雪景色や、自分自身の“あの冬”の記憶が、少し違って見えてくるはずです。


