【閃光/[Alexandros]】歌詞の意味を考察、解釈する。

2021年5月5日に、[Alexandros]は19番目のシングル『閃光』を発表しました。
この楽曲は、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主題歌として採用されました。
『閃光』は、映画の世界観を反映しつつ、[Alexandros]の現在の特徴も感じさせる雰囲気を持っています。
歌詞の意味について考察してみましょう。

ハサウェイの成長を表現

4人組ロックバンドの[Alexandros]、彼らのシングル『閃光』は、2021年5月5日に発売され、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の公開に先駆けて主題歌として選ばれました。

この映画は、富野由悠季の小説作品が1989年から1990年にかけて発表されたものを原作としています。

[Alexandros]のボーカルである川上洋平は、主題歌の制作にあたり、小説の3巻を熟読し、そこから刺激を受けたとコメントしています。

映画について少し触れると、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主人公であるハサウェイは、1988年に公開された映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場したキャラクターです。

初登場時は13歳の少年でしたが、今作では立派な青年に成長しています。

この背景を踏まえて『閃光』の歌詞を読むと、「赤子」「子供」「大人」といった人の成長に関する描写が見られることに気づくでしょう。

Blinding lights are fading out from the night
あどけない夢掲げた
痛みを知らない赤子のように

Thunders calling to my ears all the time
揺れる心隠した
痛みを覚えた子供のようにって

Blinding lights are falling down from the sky
あどけない夢思い出す
心を落とした大人のように

まるで、時間の経過とともに成長したハサウェイの姿が反映されているようです。

それでは、[Alexandros]の『閃光』の歌詞の意味について考察してみましょう。

自身を変革させる

『閃光』全体を通して、主人公が新たな世界へ向かう様子が描かれていると言えます。

まず、1番のAメロからBメロにかけての歌詞に注目してみましょう。

I’m scared to death and it’s so cold all the time
当たり散らし乱れた
認めたくない過去思い出して

『閃光』の歌詞の中で、主人公は常に「死」と「寒さ」に怯えていた過去を持っているように描かれています。

その様子は、まるで誰か重要な人を失った過去を受け入れたくないかのようです。

この部分は、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の物語ともつながりがあるかもしれませんね。

Take the sword and get prepared for the fight
気づけばいつのまにか
新しい世界に染まりだしていく
Teach me how to fly
これ以上泣かないで
羽ばたけるように

物語の中で、主人公は「剣」を手に取り、戦う準備を整えます。

彼は「どうやって跳ぶか教えてくれ」と願い、そして「これ以上泣かない」と自分に言い聞かせているようです。

これらの歌詞から、主人公は自身の変革に向けた決意を固めているように感じられます。

過去を振り払い、未来へ

鳴らない言葉をもう一度描いて
赤色に染まる時間を置き忘れ去れば
哀しい世界はもう二度となくて
荒れた陸地が こぼれ落ちていく 一筋の光へ

くだらない言葉をもう一度叫んで
誰にも染まらない心抱いたなら
新しい世界はもうそこにあって
開け放たれた 碧すぎる空 一粒の涙

『閃光』のサビの歌詞は、1番と2番で鏤(ちりば)め合うような対比が見られるのが印象的です。

例えば、「悲しい世界」と「新たな世界」、「荒れ果てた地」と「蒼く広がる空」などです。

また、同様に対になっているのが、サビの直前で聞かれるセリフのような歌詞です。

Just take one deep breath
And hold it still until you see your enemies inside
your scope

Gonna take one deep breath
And hold it still until I see my enemies inside the
scope

1番では、「あなたの敵たちが見えるまで静かに」と呟かれる「鳴らない言葉」があります。
2番では、「自分の敵たちが見えるまで動かずに」と呟かれる「くだらない言葉」があります。

おそらく、1番のセリフは「主人公が耳にした声」であり、2番のセリフは「主人公自身が発した言葉」だと考えられます。

仮にこの解釈が正しいとすると、1番のセリフの声の主は誰なのでしょうか。

「鳴らない」という表現から察するに、その声の主は既にこの世には存在しないかもしれません。

もし主人公が失った大切な人の声を思い出しているのであれば、主人公が彼らの言葉に勇気づけられ、敵に立ち向かっている様子がうかがえます。

また、歌詞は主人公が現実の「敵」と戦うことを意味する一方で、「死を恐れる過去の自分」との戦いを象徴しているようにも思えます。

主人公は過去の「悲しい世界」から未来の「新たな世界」へ向かうために、大きな勇気を持って立ち向かっているのでしょう。

バンドの状態ともリンク

『閃光』の歌詞全体からは、主人公が明るい未来へ向かって進んでいく意欲が描かれているように感じられます。

また、[Alexandros]はドラムの庄村聡泰が勇退し、サポートメンバーだったリアド偉武が2021年4月に正式メンバーとして加入しました。

『閃光』はリアド偉武が加入後、初めてのシングルとなります。

曲自体は2020年にできていたとインタビューで語られているため、意図的に結びつけられたわけではないかもしれませんが、『閃光』は[Alexandros]自身が新たな体制で再出発する姿とも重なる部分があるのかもしれません。

疾走感あるメロディーと希望に満ちた歌詞が印象的な[Alexandros]の『閃光』。

映画はもちろんのこと、今後のライブでの披露も楽しみな一曲ですね。

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