【Signal/TK from 凛として時雨】歌詞の意味を考察、解釈する。

「TK from 凛として時雨」の2枚目のシングルとしてリリースされた「Signal(シグナル)」は、TVアニメ「91Days」の主題歌であり、この曲を読み解くには、このアニメを知る必要があるでしょう。

そこでこの記事では、「Signal」に登場する「91Days」の世界観に触れながら、考察していきたいと思います。

曲名の「Signal」はどんな意味?

「Signal」は直訳すると、「信号」や「合図」「警告」といった意味です。
この曲に当てはめるとすれば信号なのかもしれず、これは「91Days」のストーリーを知ることで分かります。

「91Days」の主人公アヴィリオは、家族を殺したヴァネッティファミリーに復習するため、マフィアに支配された街ローレスを訪れ、ファミリーのボスの子息ネロに近づきます。
アヴィリオはネロやファミリーと行動を共にして親密になり、91日間の物語の中で復讐の機をうかがいます・・・。

そんな物語を歌った曲「Signal」のテーマは復讐と言っても過言ではありません。
主人公の心情がよく表れた歌詞を見ていきましょう。

歌詞の考察①主人公アヴィリオの揺らぐ復讐心

曲は寂しげな旋律で幕を開けます。
これは、家族を殺されたアヴィリオの孤独や哀しみ、そして復讐にしか意識を向けることができない虚しさ等を表しているのかもしれません。
歌い初めはこうです。

感情につける名前は自由だね ほら 変わり果てた

消せない僕の罪の引き金が溶けてしまいそうで

憎しみが消えてしまったら 君を殺せないから

復讐の曲だと思っていた方は、この歌詞を見て面食らうのかもしれません。
何故なら、冒頭から既にアヴィリオの復讐心が揺らいでしまっているからです。
そして、とうとうサビの歌詞はこのようになっています。

過去を満たしている罪が造った僕である為に

永遠性のナイフで記憶のSignal刻まれてるのに

痛みさえ消し去ってしまう絆のSpiral

迷い込んだ僕は僕に消え隠れていく

歌詞からも分かるように、アヴィリオはネロやファミリーに情が移ってしまうことに抗っているのでしょう。
彼は憎しみを抱き続けることで、復讐を完遂しようとする心情が表れています。

ちなみに「永遠性のナイフで記憶のSignal刻まれている」とは、「復讐心は永遠に脳に刻まれており、常に自分自身に信号を送っている」と解釈することができるでしょう。

歌詞の考察②孤独な復讐者アヴィリオが「君」を殺せない理由とは?

僕は孤独さ どうかそのままで

傷から目を逸らさない様に

1番を終えた後も、このような歌詞から、アヴィリオは絆されてしまわないように抵抗している様子がうかがえます。
そして、「憎しみよそばにいて」と自身に言い聞かせて自戒の念に囚われ続けようと努めます。

このように表現されている理由として、作詞作曲したTKこと北嶋徹さんは、「殺したい理由、殺せない理由、切り刻んで音楽に閉じ込めました」と答えています。
アヴィリオである「僕」がネロと思われる「君」を殺せない理由は、大切な存在になってしまったからなのです。

こういった理由から、曲の冒頭から迷いを含んだ言葉が並べられていたのかもしれませんね。

歌詞の解釈③物語の結末は・・・?

曲の最後はこのような歌詞で締め括られています。

零が無限 零が無限・・・

「零が無限」という歌詞を4回も繰り返しており、よく分からない方もおられるかもしれません。
それでは、「零が無限」を、「何もないことが永遠に続く」と解釈するとどうでしょうか。
「Signal」は再三述べているとおり、アヴィリオの復讐を歌ったものですが、それを成し遂げたとしても満たされることはない、と言いたいのではないでしょうか。

劇中でアヴィリオの心は病んでいき、魂が抜けたような様子を見せる場面もあります。
彼の哀しい復讐に囚われた物語、その結末はアニメでチェックしていただきたいのですが、いつまでも晴れ晴れとしない心情を歌ったこの「Signal」という曲は、未だ現代において憎しみ、分かち合おうとしない人類そのものを指すメッセージ性があるのかもしれません。

カップリング曲「Shandy」も意味深だった!

「Signal」のシングルには「Shandy」という曲も収録されています。
この曲は、もともと北嶋さんのメインバンドである「凛として時雨」の4thアルバムに収録されている「シャンディ」を、彼のソロプロジェクト「TK from」の方でアレンジした曲です。
この曲の歌詞ですが、「僕の中で誰かが泣いてる」「僕の小さな忘れたいこと 殺したいこと」といったように、「91Days」が制作されるよりも前に誕生した曲にも関わらず、このアニメの世界観にとても合っているから驚きです。
そして、カップリングとしてこの曲をチョイスした北嶋さんのセンスと、作品へのリスペクトがうかがえる曲となっています。

気になった方はこちらも是非チェックしてみてください。

まとめ

「Signal」は、復讐を心に決めながらも、人の温かさに触れて絆されてしまいそうになる青年の心情、物語が描かれています。
曲調は哀愁漂うバラードですが、その儚く美しく感じる旋律は、私たちの心に訴えかけるものがあるでしょう。

TVアニメ「91Days」やカップリング曲の「Shandy」に触れることで、「Signal」の歌詞をより深く味わうことができます。
気になった方はこれらもチェックしてみると良いでしょう。

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