【寄り酔い/和ぬか】歌詞の意味を考察、解釈する。

「TikTok」という動画投稿プラットフォームで注目を集めた『和ぬか』の『寄り酔い』という曲が話題になりました。
この曲は、気になる相手と一緒にお酒を楽しんだ後の帰り道に、友情以上の感情を抱く気持ちを描いた歌詞が含まれており、その表現が「セクシーで感情豊か」として話題となっています。
この楽曲の歌詞について考察してみましょう。

女性目線の気持ち

多くのヒットコンテンツを輩出してきた動画共有プラットフォーム「TikTok」。
その中でも、2020年末から注目を集めたのが、クリエイター「和ぬか」による楽曲「寄り酔い」です。
この曲は、優雅なメロディと官能的な歌詞が注目を浴び、「セクシーで感情的」といった評判を呼び起こしました。
新年を迎えると、多くの人々がギターを手にした弾き語り動画を投稿するなど、その影響力が急速に広がっていきます。
さっそく、人々を引き込んだ歌詞について、その意味を解析しながら紹介していきましょう。

家まで送ってもらいたいの
今夜満たされてたいの
できれば君にちょっと
濡らして欲しいの

酔いで寄りたいの
ごまかしてキスしたいの
君といたいよ
暗くてぬるい部屋で

この部分は楽曲のサビであり、最初はTikTokにこの部分だけが投稿されました。
この部分が多くの人々を魅了し、その歌詞が彼らを虜にしました。
驚きと感動をもたらすフレーズが連なっており、何度も聴き返したくなる魅力があります。
何度も再生するうちに、楽曲の世界に引き込まれていくのは理解できます。

「和ぬか」は男性ですが、歌詞の調子から考察すると、楽曲の主人公は女性である可能性があります。
歌詞に登場する「酔いで寄りたいの」「家まで送ってもらいたい」というフレーズから、状況はお酒を楽しんだ後の帰り道であることが示唆されます。
では、この主人公はどのような恋を経験しているのでしょうか。

恋人同士ではない様子

火照ってふらついて
肩触れ合う夜に
足りない物を一つ教えてあげる
「君が見上げた空に見えるもの」

歌詞からは、女性がかなり酔っていることが分かります。
彼女は直線的に歩けないようで、または男性の肩を頼っているかのようです。
2人はとても近い距離にいて、肩が触れ合いそうです。
外から見れば、恋人同士のような雰囲気ですが、何かが足りないようです。
主人公の言葉やサビの中で繰り返される「今夜」というフレーズを考慮すると、足りない要素は「月」なのかもしれません。
月は宝石のデザインや象徴として、「女性らしさ」や「女性」と結びつけられることがあります。
また、月の満ち欠けは「成長」や「進展」を意味することもあります。
これらの要素を組み合わせると、主人公が不足しているのは「関係の進展」かもしれません。
この考えは、次の部分の歌詞でも支持されています。

家まで送ってもらいたいの
今夜満たされてたいの
できれば君にちょっと
濡らして欲しいの

酔いで寄りたいの
ごまかしてキスしたいの
君といたいよ
暗くてぬるい部屋で

これまでの歌詞を考察すると、2人の関係はまだ恋人同士ではないようです。
彼らの関係を一歩進めることは可能なのでしょうか?

一歩踏み出そうとしている

2度目のサビの後には、主人公の焦れったい気持ちが描かれています。

綺麗な愛とか柄じゃない
ねぇ肌に任すそれもいいじゃない
だからよそ見しないで
日が昇るまで
私だけを見てよ
言えるわけないじゃん
言えるわけないじゃん
言えるわけないじゃん
言えるわけないじゃん
ないじゃん

主人公は、相手との関係を進展させたいと願っているようですが、何故か素直にその気持ちを伝えられないようです。
この謎めいた背後には、「綺麗な愛とか柄じゃない」というフレーズが示唆しているかもしれません。
おそらく主人公は、これまで遊びの恋愛ばかり経験してきた可能性があり、真剣な感情を持ったことがないかもしれません。
そのため、率直に「好き」という気持ちを伝えることが難しいのかもしれません。

続くサビでも、「好き」という言葉ではなく、関係を進展させようとする一歩を踏み出そうとする様子が歌われています。

家まで送ってもらいたいの
今夜乱されたいの
できれば君にずっと
抱きしめて欲しいの

酔いで寄りたいの
ごまかしてキスしたいの
君が欲しいよ
甘くてぬるい部屋で

飲んだ後の帰り道、気になる人の隣でこんな感情を持っているなんて、まさに「セクシーで感情豊か」という表現がぴったりですね。

タイトルやサビのフレーズの意味

主人公の素直な気持ちを表現できない苦悩は、次の歌詞でも続いています。

「好みじゃない」とか抜かしてさ
心に愛とか見えるから
一夜限りでもいいよ
そんな言い回しはいいの
それじゃあさっき読んだ本の
7話みたいなキスしよう
君の瞳映る一人以外は
見えるわけはないよ
季節さえも眩む愛を
私、君に気があるなんて
言えるわけはないよ

相手の男性に対して「別に好きじゃない」と強がっているような様子が描かれています。
しかし、実際にはその相手に夢中で、彼を中心に思考が集中しているようです。
この後、再び冒頭で述べたサビが続きますが、特に印象的なフレーズ「酔いで寄りたいの」が意味するものについて興味を抱くことでしょう。
初見では、酔った勢いで近づきたいという意味が考えられます。
しかし、もう少し深く考えてみましょう。

このフレーズに含まれる漢字に注目すると、「酔」を音読みすると「ス」、「寄」を音読みすると「キ」となります。
つまり、「酔いで寄りたい」という言葉は「スキ」という感情を表現している可能性があります。
さらに言えば、タイトルである『寄り酔い』は「キス」を意味することもあるかもしれません。
主人公が実はキスを求めていたのかもしれません。
皆さんはどのような解釈をお持ちでしょうか。
様々な視点で考えてみることが楽しいでしょう。