【歌詞考察】佐野元春「SOMEDAY」歌詞の意味|“いつか”を誓う理由を読み解く

※著作権の都合上、歌詞の全文掲載はせず、フレーズは最小限の言及+言い換えで考察します。


「SOMEDAY」基本情報(いつの曲?どのアルバム?)

「SOMEDAY」は、佐野元春の3rdアルバム『SOMEDAY』表題曲のひとつで、アルバムは1982年5月21日にEPIC・ソニーから発売。アルバムは佐野元春の初セルフプロデュース作品としても知られます。なお「SOMEDAY」のシングルはアルバムに先行して1981年6月21日にリリースされ、1990年4月21日にCDシングルとして再リリースもされています。


先に結論:この曲が歌っているのは「大人になる痛み」と「それでも希望を続ける宣言」

「SOMEDAY」を一言で言うなら、10代の反抗や潔癖さ(イノセンス)からの“決別”と、決別した先でも折れないための“いつか”への誓いの歌です。評論でも、サビで叫ばれる“いつか”が、あきらめない意思を続けるための宣言として機能している、という読みが語られています。

この曲が強いのは、希望を「根拠のある約束」にしないところ。むしろ、現実に揺れながら、それでも“いつか”を手放さない——そこにリアルがあります。


物語の入口は「街」:ロマンチックじゃなく、生活のノイズから始まる

この曲は“街のノイズ”の感触とともに始まり、音楽が「特別な場所」ではなく、**街=生活の中に“在る”**ものだと示すように描かれる、と指摘されています。

ここが重要で、最初から「夢」や「恋」のキラキラだけじゃない。夜の街の高揚、孤独、惰性、焦り——そういう“生活の空気”を吸い込んだ上で、あの“SOMEDAY”に着地します。


「夢を消していくのはつらい」:希望の歌なのに、ちゃんと苦い

曲中では、夢が目減りしていく痛みがはっきり示されます。その直後に来るのが、この曲の核——若い頃は意味がわからなかったことが、年齢を重ねると急に現実として刺さる、という感覚です。ここが“キラー・フレーズ”だ、と評されてもいます。

つまり「SOMEDAY」は、夢を信じるだけの歌ではなく、夢が削れていく現実を知った人が、それでも希望を持つための歌。だから、聴く年齢や状況で刺さり方が変わります。


「ひとりきりじゃいられなくなる」:恋愛の歌を超えて“共同体”の歌になる

この曲には恋の匂いがある一方で、中心にあるのは「恋の成就」よりも、孤独の限界です。

  • 若さゆえの無鉄砲さ(誰にも従わない/傷の手当てもせず進む)
  • でも、ずっとは持たない
  • いずれ人は、愛や関係性の謎に触れて、ひとりではいられなくなる

ここで言う“愛”は、恋人だけじゃなく、友人、仲間、社会とのつながりも含む広いものとして読めます。だから、この曲は青春のラブソングで終わらず、人生の節目に戻ってくる。


サビの「SOMEDAY」は何をしている?——答えは“祈り”ではなく“誓い”

未来にすがる祈りだと弱い。でもこの曲の“SOMEDAY”は、弱音の裏返しであると同時に、自分に言い聞かせる誓約として鳴ります。

評論でも、“いつか”は人それぞれ姿が違う前提で書かれたからこそ、多くの人の真実になった、という趣旨が語られています。

だから聴き手は、「その“いつか”って何?」を自分の人生に引き寄せて考えられる。ここが、上位表示される記事でも差別化ポイントになります(=あなたの解釈を押しつけず、読者が自分の“SOMEDAY”を置ける余白を作る)。


「君のせいかもしれないんだぜ」——“君”は誰?(答え:特定しなくていい)

検索でも多い疑問が「君は特定の彼女?」「矛盾してない?」です。実際、Q&Aでも“誓う”の中身や、関係の揺れが話題になっています。

ここは、“君”を固定しないのがこの曲の強さだと思います。

  • 恋人(あるいは元恋人)という読み
  • 若さそのもの/かつての自分という読み
  • 街(都会の夜)にいる“誰か”=時代の同世代という読み

補強材料として、公式の楽曲ページには「ブルーバード」という人物が登場する導入的テキスト(散文)があることも知られています(=“物語”の匂いを足すヒント)。
ただし、曲の普遍性を考えると、記事では「君=誰か一人」に断定せず、複数の読みを並べて読者に選ばせる方が強いです。


時代性:80年代“都市生活者のイノセンスとセンチメント”

アルバム『SOMEDAY』は、80年代日本ロックの中でも大きな存在感を持ち、「都市生活者のイノセンスとセンチメント」という初期テーマが鮮やかに表現されている、と紹介されています。

都会の夜=自由の香りがする一方で、同時に虚しさや不安も濃い。だから「SOMEDAY」は、都会のポップさと、人生の苦味が同居する。ここが“おしゃれ名曲”で終わらない理由です。


いま聴く「SOMEDAY」:40年後も“生き抜いてきた”人に刺さる

2013年にはアルバム完全再現ライブが行われ(東京・大阪で限定公演)、のちに2022年にリリースされた映像作品の紹介文でも、当時のファンが“生き抜いてきた”ことを確かめ合う時間だった、という文脈が語られています。

若い頃は「いつか」にワクワクして聴ける。
でも年齢を重ねると、「夢が減る痛み」を知った上で“それでも誓う”曲として響く。
この二段構えこそが、名曲の寿命です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 「SOMEDAY」で主人公は何を誓っているの?

恋の成功よりも、「真心をつかめるところまで、あきらめない」という“姿勢”の誓い、と読むのが自然です(未来の結果ではなく、今日の生き方を誓う)。

Q2. 歌詞が矛盾してるように感じる…

矛盾ではなく、揺れている心の記録です。若さの無敵感と、現実が迫ってくる感覚が同居している——その二重露光がこの曲のリアルさ。

Q3. アルバムも一緒に聴くべき?

おすすめです。『SOMEDAY』は全11曲で、表題曲だけでなく都市の夜や衝動を描く曲が並びます(配信・DLサービスでもトラックリスト確認可)。


まとめ:あなたの「SOMEDAY」を置ける曲だから、ずっと強い

「SOMEDAY」は、単なる希望ソングじゃありません。
夢が削れていく現実を知った上で、それでも“いつか”を誓う歌。だから、人生のどの地点でも聴き直せます。