2014年に多くの邦ロックファンによって別れを惜しまれながら解散したバンド、andymori。
その中で人気を博した曲の1つである「革命」の歌詞に焦点を当て、今回はその意味を解き明かしていきたいと思います。
彼らが内に秘めた「革命」とは、どのような意志を持っていたのでしょうか?
andymoriってどんなバンド?
andymoriというバンドは、ボーカルの小山田壮平が持つ非凡なソングライティング能力が輝くグループです。
この青春ポップロックバンドは、2014年に解散し、多くの音楽ファンに惜しまれました。
初代メンバーの3人は現在、長澤知之とALというバンドで活動を続けています。
リズム隊のメンバーは2020年時点では、銀杏BOYZのリーダーである峯田和伸をサポートするバックバンドとしても活躍しています。
andymoriというバンドが紡いでいた楽曲たちは、これらの才能あふれるメンバーによって創り出されました。
今回はその中から、特に「革命」という曲の歌詞に焦点を当ててご紹介していきたいと思います。
革命とは?
革命を起こすんだ 夢を見るんだと誰もが今夜祈るわけは
革命を起こすんだ 風を待つんだと誰もが胸踴らせるわけは
リンリンリンと電話が鳴って 呼んでるんだ 熱が騒ぐんだ
音楽アーティストたちは、世に数え切れないほどの音楽を発信し続けています。
彼らの音楽には、さまざまなメッセージが込められていますが、その内容は多岐にわたります。
元気のない人を励ますために音楽を届けたいと思うアーティストもいれば、不安や恐怖に苦しむ人々に勇気を与えるために音楽を創り出すアーティストもいます。
さらには、自分たちの生活する世界をより良く変えるために音楽を通じてメッセージを発信するアーティストも存在します。
andymoriの歌も例外ではありません。
彼らの歌う曲にも、このようなメッセージ性が詰まっています。
「革命」という言葉の本来の意味は、以下のようなものです。
革命(かくめい、(英: revolution、レボリューション)は、権力体制や組織構造の抜本的な社会変革あるいは技術革新などが、比較的に短期間に行われること。
対義語は守旧、反革命など。
要するに、革命とは世界を変えることです。
andymoriはこの曲を通じて、私たちリスナーに向けて世界を変えるよう呼びかけています。
世界を変えるために、まず私たちが取り組むべきことは何でしょうか。
歴史に名を刻んだ多くの偉人たちは、一致して同じ言葉を残しています。
世界を変えるためには、まず自分自身を変えることです。
臆病な自分を変え、勇気を持って最初の一歩を踏み出してみること。
諦めている自分を変え、大きな夢を描いてみること。
未来のどこかで訪れるかもしれない世界を変えるチャンスを、確実に自分の手に掴むために。
そうして世界を変えるために自己変革を果たした人々だけに、革命の合図が届くのです。
一人一人の勇気が大きな力に変わる
100回 1000回 10000回叫んだって
伝わらない 届かない想いは
100日 1000日 10000日たった後で
きっと誰かの心に風を吹かせるんだ
そうして、過去には多くの人々が革命を夢見て行動を起こしてきました。
andymoriのメンバーも、おそらくその中の1人であったことでしょう。
しかしながら、彼らの音楽が変えられなかった現実は依然として存在しているはずです。
しかし、それによって彼らの音楽やメッセージが無駄であったと言うことはありません。
確かに、彼らは戦争を終わらせたり、世界中の貧しい人々を救うことはできませんでした。
しかし、彼らの呼びかけた革命のメッセージを受け取った人々は数多く存在します。
その中には、これから世界を大きく変える可能性を秘めた人物がいるかもしれません。
世界を変えるための勇気を持ったたった1人。
1人の勇気だけでは直接的に世界を救うことは難しいかもしれません。
しかし、その1人の勇気が100、1000、10000という数に集まるとき。
その勇気による革命が生まれ、世界を救う存在が現れるかもしれないのです。
未来のための今日
革命を起こすんだ 明日はあるんだと誰もが今夜祈るわけは
パパパパパパパとファンファーレ 呼んでるんだ 熱が騒ぐんだ
多くの有名人や歴史上の偉人は、今を全力で生きることを奨励しています。
「もし今日が最後の日だとしたら、何をする?」という問いかけをよく聞くことがあります。
しかし、多くの人にとって、それは現実ではありません。
確かに、今日を最後の日だと思って全力でやりたいことに取り組む生き方は素晴らしいものです。
しかし、それによって明日や未来のことを考えないというのは適切ではないかもしれません。
andymoriは、未来の革命を思って自分自身に革命を起こせとも歌っています。
今日や明日、革命を起こせなかったからといって、自分が無力だと考えるのは誤りです。
自分の勇気が、誰かに勇気を与える可能性があるのです。
自分が起こした革命によって、誰かが革命を起こすかもしれないのです。
その思いを胸に、自分自身を奮い立たせるメッセージを投げかけているのです。
おそらく、andymoriのメンバー自身も、誰かの革命に触発された経験があるのでしょう。
その革命を引き継ぎ、自分たちも革命を起こそうと志したのです。
そして、そのような彼らの革命は、彼らの音楽を聴く人々に受け継がれていきます。
人から人へと、連鎖していく革命の意志。
その中で、いつか少しずつ時代の変化の足音が聞こえてくるのかもしれません。
可能性を信じてメッセージを送り続ける
100回 1000回 10000回くり返して
伝わらない 届かない想いは
100日 1000日 10000日たった後で
夜明けを待つ心に風を吹かせるんだ
革命を起こすという言葉は簡単に口にできますが、その実現までの道のりは非常に困難です。
自分の周りの世界を変えることは、個人の力だけでは不可能です。
多くの人々は、その途方もない道のりの長さに挫け、革命を諦めてしまったでしょう。
しかし、中には何度も叫び続けて革命を起こすために努力し続ける人々もいます。
彼らは、自分たちの行動が革命のために無駄にはならないことを知っています。
彼らは数え切れないほどのメッセージを、多くの人々に向け続けています。
今日呼びかけた人の中には、もしかしたら世界を変える人がいるかもしれません。
明日呼びかける人の中には、もしかしたら革命を起こす人がいるかもしれません。
もし自分が呼びかけなければ、彼らを永遠に失ってしまうかもしれません。
彼らを駆り立て続ける原動力は、強い思いです。
この思いを胸に抱きながら、andymoriのメンバーは形は変われども、今日も音楽を続けているでしょう。
彼らは自分たちの革命で、少なくとも1人でも多くの人々の心を揺さぶることを願っています。
その小さな思いを積み重ねながら、いつか本当に世界を大きく変えるために。