「秒針を噛む」は、バンド、ずっと真夜中でいいのに。の楽曲です。
この曲の歌詞には、深い意味や背景が込められています。
「ハレタ レイラ」については、どんな意味が込められているのでしょうか?
今回は、ずっと真夜中でいいのに。「秒針を噛む」に焦点を当てて、その意味や背景について探求してみました。
歌詞全文
生活の偽造 いつも通り 通り過ぎて
1回言った「わかった。」戻らない
確信犯でしょ? 夕食中に泣いた後
君は笑ってた「私もそうだよ。」って 偽りの気持ち合算して
吐いて 黙って ずっと溜まってく
何が何でも 面と向かって「さよなら」
する資格もないまま 僕は灰に潜り 秒針を噛み
白昼夢の中で ガンガン砕いた
でも壊れない 止まってくれない
「本当」を知らないまま 進むのさこのまま奪って 隠して 忘れたい
分かり合う○ 1つもなくても
会って「ごめん。」って返さないでね
形のない言葉は いらないから消えない後遺症「なんでも受け止める。」と
言ったきり もう帰ることはない
デタラメでも 僕のためじゃなくても
君に守られた目も口も 意味がないほどに
塞ぎ込んで 動けない僕を
みつけないで ほっといてくれないか
どこ見ても どこに居ても 開かない肺に潜り 秒針を噛み
白昼夢の中で ガンガン砕いた
でも壊れない 止まってくれない
演じ続けるのならこのまま奪って 隠して 忘れたい
分かり合う○ 1つもなくても
会って「ごめん。」って返さないでね
形のない言葉は いらないから縋って 叫んで 朝はない
笑って 転んで 情けない
誰のせいでも ないこと
誰かのせいに したくて
「僕っているのかな?」
本当はわかってるんだ
見放されても 信じてしまうよこのまま 奪って 隠して 忘れたい
このまま 奪って 隠して 忘れたいこのまま 奪って 隠して 話したい
分かり合う○ 1つもなくても
会って「ごめん。」って返さないでね
「疑うだけの 僕をどうして?」
救いきれない 嘘はいらないからハレタレイラ
歌詞及びMVの考察と解釈
楽曲「秒針を噛む」において、「秒針」は時間の進行を象徴しています。
このため、「噛む」という行為は、時間の流れが望ましくないという感情を表現していると解釈できます。
この行為は、時間を単に止めるだけでなく、傷つける要素を含むかのようにも受け取れます。
「時を噛む」という表現には、どのような意味や背景が隠れているのでしょうか。
この物語において、主人公は女性と男性の2人が中心となっています。
最初のシーンでは、「わかった」という返答が日常を変えてしまい、元に戻らない状況が描かれています。
この「わかった」という言葉は、別れを意味するものであり、主人公が別れの決断を下す瞬間を描写しています。
物語の背景では、主人公は男性(彼の名前はカイブツ)との関係において、別れを迎える局面に立たされています。
主人公は感情を押し隠しつつ、泣きながら別れの言葉を伝える場面が描かれています。
この別れの背後には、男性が他の女性と関係を持っていることが示唆されており、主人公はその浮気を感じているようです。
主人公の涙には、彼女自身が本当は別れたくないという本音が込められていると考えられます。
男性が他の女性に惹かれてしまった可能性についての根拠は、歌詞の中で使われている「確信犯」という表現にあります。
この言葉は、個人の信念に反してでも、その行為が正しいと信じて犯される罪を指します。
歌詞には、「確信犯でしょ?」というフレーズが登場し、男性の行動に対する示唆が感じられます。
また、男性が笑っている場面も描写されており、これも男性が悪い行動を取ってしまったことを示唆しています。
これらの要素から、男性が他の女性に感情を抱いてしまった可能性が考えられます。
「偽りの気持ち」という表現は、実際は別れたくないという本当の感情を抑えている可能性を示唆しているのかもしれません。
このような複雑な感情が積み重なっていく様子が、歌詞や楽曲の中で表現されているように感じます。
ミュージックビデオ(MV)における男性のキャラクターについても、目が合わないというシーンから、お互いに直接向き合おうとしていない状況が描かれていると考えられます。
物語の中で主人公は自身に資格がないと考えている一方で、通常的には男性に問題があると思われる状況です。
このことから「資格」という言葉は、主人公がまだ別れを決断する覚悟を持っていないことを示唆しているのかもしれません。
「灰」という表現は、ただ燃え尽きた残骸だけでなく、生気を失った状態や元気のなさを象徴するものでもあります。
このため、物語の中で主人公は生気を失い、時が進まないでほしいという願いを抱え、非現実的な白昼夢に逃げ込もうとしているように思われます。
この白昼夢の中でも、「事実や真実(別れ)」だけは壊れないだろうと考えている可能性があります。
同時に、なぜ別れることになったのかの真の理由を探ろうとしないことを、歌詞の一部で表現しているように感じます。
また、ミュージックビデオ(MV)において壊れた鏡とニヤついた仮面のシーンが登場することで、仮面の誰かが「事実」や「真実」を象徴している可能性が考えられます。
この仮面の誰かは、知りたくない真実や現実を具体化したものとして描かれているのかもしれません。
このため、感情や思いを共有できなくても、秘密にしたくても、忘れ去りたい願望があっても、相手との理解が得られなくても、真実に向き合う覚悟を主人公が固めようとしている可能性が考えられます。
「ごめん。」という表現は、男性が真実を回避していることを示唆しているかもしれません。
また、「形のない言葉」(言い訳)が現れることで、それを聞くことを避けている可能性が示唆されます。
ミュージックビデオ(MV)において主人公が男性のキャラクターを模して立っているが、男性のキャラクターは下を向いている場面が描かれることで、話し合おうとする意図が示唆されていると思われます。
ミュージックビデオのシーンが次第に明るくなることから、主人公の内面における心情の変化が反映されているように思われます。
物語の中で主人公が真実を知りたいと述べた瞬間に、男性は突然姿を消した可能性が考えられます。
この出来事が「デタラメ」であっても、またそれが主人公のためではなかったとしても、男性が情報を伝えなかったことによって主人公の心が保護されたという側面が示唆されているのかもしれません。
男性が姿を消してしまったことで、主人公は真の孤独を感じているかもしれません。
また、気持ちが沈んでいる場面が描かれるMVの中で、男性の姿が現れることから、主人公が男性との楽しい過去の瞬間や思い出に思いを馳せていると考えられます。
歌詞の中の「どこ見ても どこに居ても 開かない」という部分は、主人公がどこを見ても、どこにいても、もはや男性は自分の近くにいないことを表しているように思われます。
男性の姿が消えてしまったことにより、主人公は「朝は来ない」と自らの前に暗闇が広がるような気持ちを抱いているように思えます。
その状況はどうしようもないと理解している一方で、その現実を何とか変えたくて、無力感を誰かのせいにしたくてたまらないと感じているようです。
そのため、男性が去ってしまっても、主人公はそれを自分のためになされた行動だと受け取り、男性を信じてしまう可能性が考えられます。
ミュージックビデオ内で主人公が服を抱きしめるシーンは、男性の不在を深く印象づける一方で、主人公が実際に男性を求めている切なさが強く伝わってきます。
主人公に当たっていなかったスポットライトが、ミュージックビデオ内で徐々に彼女に向けられるようになります。
これは主人公が前進し始めている兆しを示しているのかもしれません。
歌詞中の「ハレタ」(晴れた)と「レイラ」(アラビア語で夜や女性を指す)という表現から、主人公の女性らしい暗い過去が明るさを取り戻し、新たなスタートを切ったことが示唆されています。
しかし、物語のラストシーンにおいて、女性の影に男性を模したキャラクターの目が現れる場面があります。
この目の色が男性のキャラクターと同じであることから、男性が実際に主人公を思い出しており、主人公を監視している可能性を考えることができます。
この不気味なシーンから、男性の意図がポジティブなものではないことが伺えます。
物語の結末には深い意味が込められているようです。