wacciの「感情」は、恋をしたことがある人なら誰もが「分かる…!」と胸をギュッと掴まれるようなラブソングです。
検索からこの記事に来てくださった方は、
- 「wacci 感情 歌詞 意味 が知りたい」
- 失恋ソングなのか、プロポーズ系なのか、ちゃんと理解したい
- 結婚式や記念日に使えるのか確認したい
…というところではないでしょうか。
この記事では、歌詞の具体的なフレーズに触れつつも全文引用は避けながら、「感情」がどんな物語を描いているのか、そして“恋”がどう“愛”へと変わっていくのかを丁寧に考察していきます。
- wacci「感情」とは?リリース背景・収録アルバムなど基本情報まとめ
- wacci「感情」歌詞の意味を一言でいうと――「恋」が「守りたい愛」に育っていく物語
- 歌詞全体のあらすじ解説――出会い・告白・ケンカ・和解・未来までの“感情年表”
- 感情表現が苦手だった「僕」はどんな人物?冒頭の描写から読み解く主人公像
- 日常の言葉「ごめんね」「ありがとう」「おやすみ」に宿る、二人だけの特別な意味
- サビが描くクライマックス――一瞬のときめきが「身を投げても守りたい愛」に変わる理由
- 「永遠なんてないけどずっと」の真意――未来パートに込められた覚悟とリアリティ
- なぜ結婚式BGMで選ばれる?『感情』が映えるシチュエーションとおすすめの使い方
- wacci「感情」が教えてくれる「愛するという感情」――歌詞の意味まとめと個人的考察
wacci「感情」とは?リリース背景・収録アルバムなど基本情報まとめ
まずは基本情報から整理しておきましょう。
- 曲名:感情
- アーティスト:wacci
- 作詞・作曲:橋口洋平
- 収録作品:2ndフルアルバム『感情百景』収録曲(2017年8月16日リリース)
- 編曲:wacci × 深澤恵梨香
アルバム『感情百景』は、そのタイトル通り「人が抱えるさまざまな感情の“風景”」を切り取った作品で、日々の生活の中でふと勇気をくれるような楽曲が詰まっています。ソニーミュージック公式の紹介でも「世界は変えられないけれど、あなたの生活をほんの少し広げる勇気をくれる曲が満載」と語られていて、ささやかな日常に寄り添うスタンスが強く打ち出されています。
その中で「感情」は、アルバムタイトルにもなっている“感情”というテーマのど真ん中に位置するラブソング。ライブレポートでは「さまざまな“ふたり”の風景を呼び起こす、新たな代表曲」とも評されていて、wacciの中でも重要な一曲だと分かります。
wacci「感情」歌詞の意味を一言でいうと――「恋」が「守りたい愛」に育っていく物語
「感情」の歌詞を一言でまとめるなら、
不器用な“僕”が、恋をきっかけに、日常の中で“守りたい愛”を育てていく物語
だと言えます。
冒頭で“僕”は「喜怒哀楽を上手く表に出せなかった」と告白します。
そんな自分に、相手は“四文字じゃ収まらないいろんな気持ち”をくれた、と歌うことで、
- これまで“感情”をうまく扱えなかった「僕」
- そこに現れた「あなた」がもたらした、新しい感情の世界
という対比が印象づけられます。
やがて「初めて出会った時の感情」「恋だと気づいた動揺」「好きだと伝えた時の表情」「うなずいてくれた時の安堵」と、恋が始まる瞬間が時系列で語られていきます。そこから時間は加速し、ケンカやすれ違い、記念日、旅先のハプニング、未来の覚悟までを一曲の中で一気に描いていく構成です。
サビの鍵となるフレーズは、
「あの日手に入れたかった“恋”は、身を投げても守りたい“愛”に変わってくよ」
というニュアンスの一節。
“手に入れたい”という自分中心の欲望としての「恋」が、“守りたい”という相手中心の「愛」へと変化していく──これが、曲全体のテーマになっています。
歌詞全体のあらすじ解説――出会い・告白・ケンカ・和解・未来までの“感情年表”
歌詞をざっくり「感情年表」として並べると、こんな流れになります。
- 【出会い〜恋の自覚】
- 感情表現が苦手だった“僕”が、あなたと出会う
- 何気ない仕草に胸が高鳴り、「これは恋だ」と気づいてしまう
- 告白の瞬間までは“動揺”と“不安”が入り混じった状態
- 【告白〜付き合い始め】
- 「好き」と伝える勇気を振り絞り、相手がうなずいてくれる
- その瞬間の“安堵”と“喜び”が、人生の歯車を回し始めるイメージで描かれる
- 二人は手を取り合って歩き出し、「恋人」という関係へ
- 【日常とケンカ】
- ぎこちない愛情表現、たまにぶつかり合うケンカ
- でも、ぶつかり合いは“ご愛嬌(=それもまた二人らしさ)“と受け止められている
- 「やっぱり好きって意味の“ごめんね”」「何度も交わしてきた“ありがとう”」というフレーズで、ケンカも含めて二人の歴史だと描かれる
- 【積み重なる日々】
- 記念日の「おめでとう」
- すれ違った時のささやかな“反抗”
- 下手くそなサプライズに感動し、旅先のトラブルに爆笑する
- 「また明日ね」の意味を込めた「おやすみ」と、「今日もよろしくね」の「おはよう」
こうした日々のルーティンが、二人の“感情”をより濃く、複雑なものにしていきます。
- 【不完全さの自覚と支え合い】
- 「たくさん泣かせてきた」「心配もかけてきた」と、自分の至らなさを振り返る
- 「たぶんぴったりじゃないね、相性」というラインで、完璧なカップルではないことも認めている
- だからこそ「支え合える」と前向きに捉える姿勢が描かれる
- 【未来への覚悟】
- 「未来を見据えた時の覚悟」「数十年後の今を想像」といったフレーズで、長い将来を見つめていることが示される
- 先のことは分からないし、日々はめまぐるしくて“戦場”のようだけれど、「それでも揺るがないこの感情」と歌い上げる
- 最後には、「愛するという感情」と言い切って曲を締めくくる
こうして見ると、「感情」は一つの恋の始まりから、結婚生活のような長い時間軸、その先の未来までを一曲で描いたラブストーリーになっていることが分かります。
感情表現が苦手だった「僕」はどんな人物?冒頭の描写から読み解く主人公像
冒頭の「喜怒哀楽をうまく表に出せなかった僕」という自己紹介は、主人公像を語るうえでとても重要です。
ここから見えてくる“僕”は、
- 本音を飲み込んでしまうタイプ
- 場の空気を読んで、愛想笑いでやり過ごすことが多かった
- だからこそ、他人からは「感情が見えない人」と思われがち
という、不器用でちょっと不器用な大人の男性像です。
実際、二番の歌詞では「本音より愛想を込めてた僕だけど、あなたへのものだけは心の声」と語られていて、彼がどれだけ普段は“愛想”で生きてきたのかが分かります。
そんな彼が、あなたに対してだけは、
- うれしい
- 不安
- 安堵
- ときめき
- 感謝
- 後悔
- 覚悟
…といった、名前をつけきれないほどたくさんの感情を覚え、それを少しずつ言葉にしていけるようになる。それが「感情」の成長物語でもあります。
wacciの楽曲には、こうした**“コミュ力高いタイプ”ではない、どこか不器用で冴えない主人公**がよく登場しますが、「感情」の“僕”もまさにその系譜。だからこそ、聴き手のリアルな共感を呼ぶのだと思います。
日常の言葉「ごめんね」「ありがとう」「おやすみ」に宿る、二人だけの特別な意味
「感情」の歌詞で特に印象的なのが、ありふれた言葉に、二人だけの意味が込められている描写です。
- 「やっぱり好きって意味の“ごめんね”」
- 何度も交わしてきた“ありがとう”
- 「また明日ね」の意味を含んだ“おやすみ”
- 「今日もよろしくね」という“おはよう”
表面上の単語の意味は誰にとっても同じですが、長く一緒にいる二人にとっては、
- 「ごめんね」=「離れたくない」「それでもあなたが好き」
- 「ありがとう」=「一緒にいてくれて嬉しい」「受け止めてくれてありがとう」
- 「おやすみ」=「明日もまたあなたと過ごしたい」
- 「おはよう」=「今日もあなたと生きていく」
という、もっと深いニュアンスを伴った“感情のショートカット”になっています。
歌詞コラムでも、「愛は新しい感情だけでなく、新しく言葉の意味を教えてくれるもの」と解釈されており、恋愛を通じて“言葉の再定義”が起こっている点が指摘されています。
つまり「感情」は、
「特別なフレーズ」ではなく、“毎日の挨拶”にこそ愛が宿る」
というメッセージを、丁寧に描き出している曲でもあるのです。
サビが描くクライマックス――一瞬のときめきが「身を投げても守りたい愛」に変わる理由
サビの要となるのが、
あの日“手に入れたかった恋”が、“身を投げても守りたい愛”に変わっていく
という変化です。
ここには、恋と愛の大きな違いが詰まっています。
- 「恋」=自分の心を満たしたい、一緒にいたい、独り占めしたいという“欲しがる気持ち”
- 「愛」=相手の幸せを願い、守りたい、支えたいという“与える気持ち”
歌詞の中で、“僕”は最初こそ「手に入れたい」と願っていましたが、共に過ごす時間の中で、
- ケンカして泣かせてしまったり
- 心配をかけてしまったり
- それでも隣で笑っていてくれる“あなた”を見て
「この人の笑顔を守りたい」という気持ちへと変わっていきます。
またサビでは、「また新しい感情」というワードが繰り返し登場しますが、
これは“感情のゴールにたどり着いた”というより、
「恋→愛」へと変わっても、まだまだ知らない感情がこれからも更新され続けていく
という、“変化を受け入れる愛”の姿勢を表しているようにも感じられます。
「永遠なんてないけどずっと」の真意――未来パートに込められた覚悟とリアリティ
終盤の歌詞で特に心に残るのが、
「永遠なんてないけど、ずっと」
というフレーズです。
普通のラブソングなら、「永遠に一緒にいよう」と歌いがちですが、「感情」はそこをあえて否定します。
- 人生に“永遠”なんて保証はない
- 未来のことは分からないし、日々の生活は“戦場”のように忙しい
- それでも「二人でいれば最強」だと信じて、日常を積み重ねていきたい
こんなリアルな感覚が込められています。
この「永遠なんてないけどずっと」という言い回しは、
- 無責任な“永遠の愛”の宣言ではなく
- 「明日も、その先も、選び直し続ける“ずっと”」
を約束しているようにも聞こえます。
だからこそラストで「最初で最後の感情」「愛するという感情」と歌い切れる。
“永遠の約束”ではなく、“今日もあなたを愛すると決める”積み重ねとしての「ずっと」だと解釈すると、この曲のリアリティがより深く伝わってきます。
なぜ結婚式BGMで選ばれる?『感情』が映えるシチュエーションとおすすめの使い方
「感情」は、結婚式のBGMサイトでも紹介されていて、
「包み込まれるような、あったかいラブソング」と評されています。
歌詞の内容的にも、
- 付き合い始めから
- ケンカやすれ違い
- 日常生活の笑い合い
- 未来への覚悟、数十年後を見据えたイメージ
までが含まれているので、**“結婚する二人のこれまでと、これから”**を重ねやすい一曲です。
結婚式で映えるおすすめシーン
- プロフィールムービー(生い立ち〜出会い〜今日まで)
出会いから告白、日常のエピソード、未来への決意まで網羅されているので、ムービーの構成と非常に相性が良いです。 - 新郎新婦退場〜エンドロール
「これからも共にいこう」というメッセージが強いので、最後の締めに流すと、ゲストにも“これからの二人”を祝福してもらいやすくなります。 - 両親への手紙〜花束贈呈の後のBGM
直接は恋人同士の歌ですが、「泣き笑って許し合って365日そばで」というフレーズは、“家族との日々”にも自然と重なります。
歌詞の世界観としては、派手さよりも“あたたかい日常”を大切にしたい式にぴったりの楽曲と言えるでしょう。
wacci「感情」が教えてくれる「愛するという感情」――歌詞の意味まとめと個人的考察
最後に、wacci「感情」が伝えてくるメッセージを改めてまとめると――
- 感情表現が下手でも、誰かを本気で好きになると、
言葉や仕草が少しずつ“本音”に近づいていくこと - 「恋」は“手に入れたい気持ち”だけれど、「愛」は“守りたい気持ち”へと育っていくこと
- ケンカやすれ違い、泣かせてしまった日々も含めて、すべてが二人だけの“感情の景色”になること
- 「永遠」をうたうより、「永遠なんてないけど、今日も、明日も一緒にいたい」と選び続けることが、いちばんリアルな“愛の約束”であること
ラストの「愛するという感情」という言葉は、
それまで積み重ねてきたすべてのシーンを総括する“タイトルコール”のような役割を果たしています。
個人的には、「感情」は
“ロマンチックな言葉”ではなく、“生活の中で交わす何気ない言葉”にこそ、いちばん大きな愛が宿る
ということを、これ以上なく丁寧に描いたラブソングだと感じます。
「wacci 感情 歌詞 意味」を調べてここにたどり着いた方が、
自分自身の恋愛や、今そばにいてくれる人との日々を重ねながら、
もう一度この曲を聴き直してもらえたらうれしいです。
きっと、あなた自身の「愛するという感情」が、前より少しだけはっきり見えてくるはずです。

