【未来予想図Ⅱ/DREAMS COME TRUE】歌詞の意味を考察、解釈する。

「未来予想図Ⅱ」は、今や誰もが知るDREAMS COME TRUEの代表曲だ。

1989年にリリースされて以来、さまざまな場面で使われ、多くのアーティストによってカバーされてきた。

今回は、その素晴らしい楽曲の歌詞から描かれる情景を詳しく見ていこう。

ドリカムの知名度を急速に高めた

1989年11月22日にリリースされたDREAMS COME TRUEの2ndアルバム『LOVE GOES ON…』には、名曲「未来予想図Ⅱ」が収録されている。

この曲は、ダブルミリオンを達成し、ドリカムの知名度を急速に高めた。

同時に、原曲の「未来予想図」も、多くの人に愛される隠れた名曲となっている。

この両曲は、ボーカルの吉田美和が高校時代に作曲したものだ。

「未来予想図Ⅱ」が大ヒットした後、原曲の「未来予想図」は1991年にリリースされた4thアルバム『MILLION KISSES』で初めて音源化された。

制作時期は原曲の方が先だったため、そのままオリジナルタイトルで発表された。

さらに、「未来予想図Ⅱ」はタイアップ曲としても人気があり、1993年にはSONY「ハンディカム」のCMソングとして、2007年には英語バージョンがHONDA「オデッセイ」のCMソングとして起用された。

同年公開の映画「未来予想図 〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜」では、この曲の歌詞を元にした純愛ラブストーリーが映像化され、40thシングルにはリメイク版の「未来予想図 〜VERSION ’07〜」と「未来予想図II~Version ’07~」も収録された。

ア・イ・シ・テ・ルのサイン

卒業してから もう3度目の春
あいかわらず そばにある 同じ笑顔
あの頃バイクで 飛ばした家までの道
今はルーフからの星を 見ながら走ってる

この曲の歌詞は、一組のカップルの過去、現在、そして将来への展望を描いています。

もし主人公が男女のカップルだと仮定するなら、おそらく彼女の視点から描かれているでしょう。

「卒業してから もう3度目の春」というフレーズは、彼女が社会人として数年を経験したことを暗示しています。

歌詞に登場する「ルーフ」とは、主に車の屋根部分を指します。

「ルーフからの星を見ながら」という言葉から、2人がガラスルーフ付きの車に乗っていると想像されます。

かつてはバイクで通った道を、今では車に乗って帰路につく2人。

この変化から、2人が大人としての安定感を持ち始めていることが窺えます。

私を降ろした後 角をまがるまで 見送ると
いつもブレーキランプ 5回点滅
ア・イ・シ・テ・ル のサイン

当時、この曲がリリースされると同時に社会現象となったのが「ア・イ・シ・テ・ルのサイン」でした。

ドリカムのファンである人々は、デート中にこのサインを試してみた人も多かったでしょう。

歌詞の中で描かれる「秘密のサイン」は、2人の間に特別な絆を感じさせる要素となっています。

お互いを深く理解し、信頼し合っている

時々2人で 開いてみるアルバム
まだやんちゃな写真達に 笑いながら
どれくらい同じ時間 2人でいたかしら
こんなふうにさりげなく 過ぎてく毎日も

2人はアルバムを眺めながら、共有した思い出を振り返っています。

過去を辿りながら、一緒に過ごした時間の尊さを感じています。

日々を共に過ごすことが、いつの間にか彼らの”普通の日常”になっていたことに気づいた主人公は、その事実に幸せを感じています。

2人でバイクのメット 5回ぶつけてたあの合図
サイン変わった今も 同じ気持ちで
素直に 愛してる

この部分の歌詞からは、かつてバイクで二人が乗っていた過去の光景が浮かび上がります。

生活環境がどれほど変わろうとも、根底にある永続的な感情には安心感が漂います。

歳月が経っても、色あせない深い愛情の奥深さがうかがえます。

きっと何年たっても こうしてかわらぬ思いを
持って いられるのも あなたとだから
ずっと心に描く 未来予想図は
ほら 思ったとおりに かなえられてく
ほら 思ったとおりに かなえられてく

歌詞からは、「あなたと」一緒にいることで変わらず愛し合えるという気持ちが溢れています。

かつて描いた「未来予想図」は、想像とほぼ同じように実現してきました。

その理由は、2人がお互いを深く理解し、信頼し合っているからかもしれません。

何よりも、「あなた」との絆を強く信じ続ける主人公の気持ちが、心に描かれた未来予想図を実現させているのかもしれません。

何が本当に大切なのか

今回は、DREAMS COME TRUEの楽曲『未来予想図Ⅱ』の歌詞について考察しました。

この曲が多くの人々に共感を呼び続けている理由は、率直な言葉で真の愛情を描いているからだと言えるでしょう。

いつ聞いても、「何が本当に大切なのか」と考えさせられる不朽の名曲です。

この機会に、再びドリカムの音楽に触れてみるのも良いかもしれません。