【華奢なリップ feat.ちゃんみな/ジェニーハイ】歌詞の意味を考察、解釈する。

川谷絵音が主宰するバンド『ジェニーハイ』。
今回紹介するこの曲は、『華奢なリップ feat.ちゃんみな』と題され、人気女性ラッパー『ちゃんみな』がゲストボーカルとして参加しています。
では、この曲ではどのような内容が歌われているのでしょうか?
歌詞のメッセージに迫ってみましょう。

後悔している女性

この曲では、メイクと女性の心情が密接に結びついていることが表現されています。

多くの人が、メイクを「気合いを入れるため」や「気持ちを強くするため」にするという経験をしたことがあるのではないでしょうか。
この曲は、そんな女性の心理や恋愛模様を歌っています。
『ジェニーハイ』は、川谷絵音が率いるバンドで、ボーカルは『中嶋イッキュウ』が担当しており、ドラムはお笑い芸人の『小藪一豊』、ベースは野性爆弾の『くっきー!』、ピアノは作曲家の『新垣隆』が担当していることでも話題となっています。

今回の曲では、人気女性ラッパーの『ちゃんみな』がゲストボーカルとして参加しており、そのコラボレーションも注目を集めています。
さっそく歌詞を確認してみましょう。

どうしたの
髪の色
何か忘れるための表情
作って
噛み締めて
映る涙目私
濡らした答えは
強がることで
渇いた身体
常夜に沈む

正気だったはずの夜
私何を言ったか
覚えてない
急に酔いが醒めて
深く腰掛けた
作った答えは
強がることで
砕いたアイスを
一つ掴んだ

中央線で赤らんだこと
スピードに慣れて
向き合ったこと
私たちきっと無敵だったこと
思い出しながら
ドレッサーで

この曲の冒頭では、傷ついた心を持つ女性の様子が歌われています。

彼女はドレッサーに向かい、おそらくメイクをしているのでしょうか?

鏡の中の自分を見つめながら、昨夜の恋愛トラブルを思い返し、心が痛んでいるようです。

一体何があったのでしょうか?

ああ
華奢なリップを
強く塗ったよ
私まだめげないよ
悔しくってさ
憎らしくてさ
まだまだまだ泣き足りないけど

赤いリップで
強くなったよ
勘違いでもいいよ
しおらしいのは
薄いピンクで
only that 遊びたい時だけ

この場面では、女性が傷心しながらもメイクを通じて気持ちを奮い立たせようとする様子が描かれています。

同曲のミュージックビデオはホテルをテーマにしており、その中で主人公の女性はホテルにいる可能性があります。

女性はホテルでメイクをし直す様子が描かれており、つまり彼女は気になっている男性と一夜限りの関係を持ってしまったのかもしれません。

どうにもならないさみしい気持ち

どうしてくれるの
不滅だったはずの火を
どうにかして似たような色探したんだ
頼りないな
部屋の空気もカーテンのヒラヒラも
向こう見ずな私を恨むわ

この歌詞では、女性が勢いに任せて男性と関係を持ってしまったことを後悔し、自分自身を責めるような言葉が歌われています。

また、ネット上でも注目を集めているのは「ZTBG」というフレーズです。

以下の歌詞に登場します。

ZTBG ZTBG
それだけはつまらないわ
ZTBGしないから
誰でもいいの
抱きしめて

「ZTBG」は、造語のようであり、この曲を聴いた人々の間でその意味についてさまざまな考察がなされていました。

当初はその意味が公表されていなかったものの、後に絵音がTwitter上で「ZTBG=絶対防御」であると明かしました。

この情報を踏まえて、再び歌詞を見てみると、この部分では女性の気持ちが「誰でも拒まないから寂しさを埋めて欲しい」というものであるようです。

彼女は好きな人とうまくいかない寂しさを感じており、その寂しさを他の人で埋めようとしているのかもしれません。

このような切ない状況は、経験がある人々にとっても共感を呼ぶことでしょう。

強くなりきれない

マットで大人っぽく
こなれ感で色めいた
好きでもないけど抱かれたの
目は瞑ったまま

この歌詞は、2回目のサビの後に現れます。

各サビでもリップの色によって気持ちが変わることが歌われており、多くの女性から共感を得ていることでしょう。

しかし、この曲の歌詞のうち、ラップパート以外の部分は川谷絵音が作詞を手掛けています。

そのため、なぜ彼が女性の心をこんなにも理解しているのか、驚かされることでしょう。

続く歌詞でも、川谷絵音の性別を超えた感性が溢れ出ています。

ああ
とれたリップが
艶めかしくて
我に返る
ワンルームで
泣ける映画をBGMに
思いっきり弱くなろうかな

華奢なリップを
上に塗ったら
また強くなる気がするし
今日の夜だけまだ長いから
足りるまでもう少しだけ

本命の彼との関係なのか、それとも寂しさを埋めるためだけの一夜限りの相手なのかはわかりませんが、歌詞は情景と心情が非常にリアルに描かれています。

このような状況や感情に共感する人々にとっては、過去の経験が思い出されて胸が苦しくなるかもしれませんね。

レッド ピンク今夜の私はどっかとっぽい
I just wanna let me down so stay ey
あれこれ聞かないでね 脅かしたり
足を踏んだり 真をポロッと溢しても

プロフィールはとっくに無いよ
手放しが好きなマイハンドルズ
この不安なピンクをどれほど
あとどれだけで酔えるの?

赤黒くしても
色違いなんでしょ
ならプライドレスで
こんな女よ
プライドレスで

泣かせて
強くなるから

曲の最後にはラップパートがあります。

この部分では、彼女が本命の相手を忘れようとしているように見せかけながら、遊びの気持ちを抱こうとしている様子や、それでも本当の自分らしさを保ちながら強くなりきれない女性らしい一面が歌われています。

この楽曲は非常にドラマチックで情緒的なものですね。

みなさんもぜひ『華奢なリップ』の世界観に浸ってみてください。

MVも必見

『華奢なリップ feat.ちゃんみな』の歌詞をご紹介しましたが、この曲にはホテルをテーマにした魅力的なミュージックビデオも公開されています。

歌詞の内容に合わせて、リップを塗る様子やメイクによって変身する様子が描かれています。
また、注目のフレーズである「ZTBG」も登場しています。

このミュージックビデオは見逃せないものとなっておりますので、ぜひチェックしてみてください。
曲のメッセージと映像が一体となった素晴らしい作品です。