【もう一度/Tani Yuuki】歌詞の意味を考察、解釈する。

Tani Yuuki(タニユウキ)が「もう一度」をデジタルリリースしました。
この曲は以前から彼のSNSやライブで披露されており、代表曲「W/X/Y」に次ぐ注目作品として話題となっています。
歌詞は、コロナ禍の不安や葛藤に触れたものと思われ、その意味について考察してみましょう。

目に見えぬ恐怖

ねぇ、いつになれば君に会えるの?
ねぇ、いつになれば世界は戻るの?
あとどれくらい続いてくのだろう?
とても暗い足元の日々よ
ごめん、辛い。目に見えぬ恐怖に
心砕かれて諦めてしまいそう

曲の冒頭において、歌詞は以前とは異なる世界や大切な人との切れた繋がりに対する苦悩を表現しています。
これは明らかに、2020年以降の新型コロナウイルスの影響を反映しているように思えます。
新型コロナウイルスの流行に伴い、私たちは外出制限を受け、人との接触が難しくなる日常を経験しました。
また、この時期にはマスクの供給不足や、外出を批判する動きも広まりました。

「目に見えぬ恐怖」という表現は、ウイルス自体を指しているか、変容した社会や人間性の中に存在する「悪」を指しているかの両方の解釈が考えられます。

困難な状況を克服した経験はきっと役立つ

手を取り合いもう一度
共に夜明けを迎えよう
終わりの無い不安も
戻りはしない時間も
抱きしめて進むから
手を取り合いもう一度
共に願いを叶えよう
孤独に耐えた日々も誰かのための一歩
あの日の笑顔に会いに行こう

曲のサビ部分では、タイトルである「もう一度」という言葉が力強く歌われています。
これは、新型コロナウイルスの影響があるとはいえ、時間は進み続ける現実を示唆しています。
現在の状況を受け入れ、一日一日を大切に生きることが唯一の方法であることを伝えているのではないでしょうか?

未来の終わりが見えない中で、しかし乗り越えれば「あの日」、すなわち「コロナ前」のような日常が戻ってくることを希望している様子が、サビの歌詞に表れていると感じられます。

ねぇ、知ってるよ先が見えていないこと
ねぇ、知ってるよ元には戻らないこと

2022年に「もう一度」がリリースされた時点でも、新型コロナウイルスの流行は続いており、コロナ禍は依然として続いています。
コロナ禍においては「ニューノーマル」という言葉が頻繁に使用され、仕事の形態がテレワーク中心になったり、エンターテインメント業界では配信ライブが増加したりと、様々な変化が生まれました。

こうした変化は、新型コロナウイルスが終息しても影響を残す可能性があります。
「ねぇ、知ってるよ元には戻らないこと」というフレーズのように、2019年以前の世界に完全に戻ることは難しいでしょう。

あとどれくらい続けられるだろう?
声のない心の叫びを
ごめん、辛い。が浮かばれないでしょ
諦めてしまえばそこで終わりなの

見通しが立たない状況に苦しむ人々も多いでしょう。
しかし、私たちがこれまで孤独に立ち向かってきたのは、再び気軽に外出できる生活を取り戻すためだったはずです。
その未来をあきらめてしまえば、これまでの努力に意味がなくなってしまうかもしれません。

手を取り合いもう一度
友に願いを捧げよう
失われた命
この祈りよ永遠に
忘れずに刻むから
手を取り合いもう一度
僕は誓いを歌うよ
次の世代の誰か
僕らの子供達が迷わず歩いて行けるように

新型コロナウイルスによって、またはこの厳しい状況下で苦しむ人々が亡くなったことは事実です。
2番のサビの歌詞は、もう二度と会えなくなった人々への敬意や、その分まで懸命に生きる決意を表しているようにも受け取れます。
そして、困難な状況を克服した経験は、将来何かが起こった際にも役立つでしょう。
私たちは明るい未来を築くために、力強いメッセージが込められているのかもしれません。

積極的に行動することが未来を変える手段

手を取り愛をもう一度
枯れた世界を繋げよう
壊れないように
失くさないように
抱きしめて進むから
手を取り合いもう一度
僕ら何度も歌うよ
世界中のどこか
歌を聴いた君が
笑ってくれるように
もう一度、もう一度

歌詞中の「歌」とは、おそらく『もう一度』そのものを指しているかもしれません。
新型コロナウイルスの影響でエンターテインメント業界も大きな打撃を受けましたが、音楽は多くの人々に救いと希望をもたらしたことでしょう。
歌詞は、Tani Yuuki自身が「誰かに届くように歌っていく」という決意を表現しているようにも捉えられます。

また、楽曲は2021年に制作されたものであり、偶然の一致かもしれませんが、ロシアとウクライナの対立にも関連するように聞こえる要素が含まれているかもしれません。

手を取り愛をもう一度
共に夜明けを迎えよう
終わりの無い不安も
戻りはしない時間も
抱きしめて進むから
手を取り愛をもう一度
共に願いを叶えよう
孤独に耐えた日々も
誰かのための一歩
僕らの明日を迎えに行こう

ラストのサビの歌詞は、1番のサビとほぼ同じですが、その中で「手を取り合いもう一度」が「手を取り愛をもう一度」へと変わっています。
これは、私たちが団結し、お互いの「愛」が不可欠であることを示唆しているようです。
この歌詞は、1つになるためにはお互いに愛と協力が必要であることを教えてくれていると言えるでしょう。

さらに、ラストでは「僕らの明日を迎えに行こう」というメッセージで締めくくられています。
この部分は、単に待つのではなく、積極的に行動することが未来を変える手段であることを伝えています。

まとめ

Tani Yuukiの曲「もう一度」の歌詞の意味について考察しました。
この曲はコロナ禍での不安や苦悩を歌いながら、未来への希望が描かれているようです。
リリース時にTani Yuuki自身が「もう一度、一緒に手を取りあってともに進んでいこう、というメッセージを込めた」とコメントしています。
未来が見えない不安な状況が続く中、『もう一度』に込められたメッセージが多くの人に届くことを願います。