【群青日和/東京事変】歌詞の意味を考察、解釈する。

「群青日和」とは、東京事変のデビュー曲であり、広く知られている作品です。
この曲は力強い歌詞が特徴であり、一方で理解が難しいとも言われています。
特にサビ部分とCメロ部分はメロディーが盛り上がるため、他の部分と比べて重要なテーマが含まれていると言えます。
歌詞の解釈においては、メロディーとの関連性を考慮することが重要です。
また、解釈が終わった後には、一度全体を頭から読み直し、矛盾がないか確認する必要があります。

以下、実際の解釈を示します。

新宿は豪雨 
あなた何処へやら 
今日が青く冷えてゆく東京 
戦略は皆無 
わたし何処へやら 
脳が水滴を奪って乾く

「群青日和」において、新宿という大都会の中心で「わたし」は悲しみの雨に激しく打たれています。
かつての「あなた」はどこへ行ってしまったのでしょうか。
東京にいる「わたし」は悲しみに包まれ、都会の中で自分自身を見失い、どう進んでいいのか分からなくなっています。

「泣きたい気持ちは連なって冬に雨を齎(もたら)している」と、云うと疑わぬあなた 
「嘘だって好くて沢山の矛盾が丁度善い」 
と答にならぬ”高い無料(ただ)の論理”で 
嘘を嘘だといなすことで即刻関係の無いヒトとなる

「わたし」は都会の中で影響を受け、自然に「悲しい」と口に出すことができない状況になってしまいました。
そのため、「悲しい」気持ちを装って、「あなた」に伝えてしまったのです。
しかし、「あなた」は「わたし」の演技に疑問を持たず、都会での生活に関する論理的な意見を述べるだけで、「わたし」の悩みを解決することはありませんでした。
この反応により、「わたし」は素直になれない言い方を続けてしまい、「わたし」と真剣に向き合おうとしない人となってしまいました。

演技をしているんだ 
あなただってきっとそうさ 
当事者を回避している 
興味が湧いたって 据え膳の完成を待って 
何とも思わない振りで笑う

「あなた」も新宿の街の人々と同様に、表面上では人とのやり取りをしています。
これによって、深い関わりを避けているのです。
興味深い出来事が起こったとしても、自ら積極的に関わることを避け、何も感じていないように振る舞って生活しています。

突き刺す十二月と伊勢丹の息が合わさる衝突地点 
少しあなたを思い出す体感温度

新宿という大都会の中で、孤独と寒さが身に染みる季節に、人間らしさと温かさを感じさせる場所であるデパート伊勢丹が交差する場所で、かつての「あなた」を少し思い出しています。

答は無いの? 
誰かの所為にしたい 
ちゃんと教育して叱ってくれ 
新宿は豪雨 
誰か此処へ来て 
青く燃えてゆく東京の日

「わたし」はどうしたらいいのか悩んでいます。
都会的に生きながらも傷つかずに進んでいきたいと考えています。
そんな自分を正面から向き合わせてほしいと願っています。
新宿という大都会の中で、「わたし」は悲しみの雨に激しく打たれています。
ここに誰かが来てくれることを願っています(そして、「わたし」と真摯に向き合ってほしいです)。
東京で、悲しみに包まれながらも、「わたし」は向き合ってくれる誰かを熱望しています。
また、「群青日和」というタイトルは、都会で暮らす日常には「寒さ」や「孤独」、「悲しみ」といった複数の青(群れた青)が存在していることを考察しました。