24巻は遠征選抜試験が本格的に始まり、それぞれのチームの人間関係が楽しめます。
そんな最新刊である24巻がどのような話なのか感想を踏まえて解説していきます。
23巻までのあらすじ
23巻はB級ランク戦が終了し、遠征選抜試験へ向けて進み始めました。
くじ引きでチームが決まり、第1試験が始まろうとしています。
ここからは24巻について掘り下げていきます。
24巻の内容、批評
遠征選抜試験で審査員を担当することになったのはA級隊員。
そんなA級隊員が誰を評価しているかが見れます。
まずは不安要素を出していきます。
第1試験は閉鎖空間での試験なので、女性が苦手な辻、男性が苦手な小夜子、外国育ち設定の遊真やヒュースが議題に上がります。
閉鎖環境に有利という点で、頭のよさや性格のよさを基準にして上がったのが、古寺隊、水上隊、村上隊です。
佐鳥や嵐山の意見から、水上と古寺が頭がよく、古寺の成績が学年トップという情報が出てきました。
人格の面だと村上隊の面々は協調性が高く、揉めている場面が想像できないそうです。
ここで印象的だったのは、初登場の片桐隆明がほとんどの議題で自身の意見を言っていた描写があった点です。
上層部の考えを読んですぐに発言していることから、かなり分析力が優れている印象があります。
そして、第1試験が始まります。
第1試験は7日間あり、活動時間はトリオン体で活動し、閉鎖空間では電気の代わりにトリオンで動くというものです。
試験で使うパソコンもトリオンで動きますが、電子端末だけバッテリー式となっています。
主な流れとしては、上層部の指示が隊長のパソコンに送られ、そのファイルを共有フォルダで隊員に共有します。
ヒュースが所属する若村隊が規定を読んでいると、ネイバーであるヒュースは日本語を読めないことが分かります。
なぜ隊長の若村が知っていたのかと言うと、予め三雲が伝えていました。
わざわざ伝える三雲の行動力が光る場面ですね。
場面は変わり、水上も規定を読んでいます。
水上は規定を隊員に共有する前に、現時点で必要のない文章を削除してしまいました。
余計な情報を隊員に与えない方が操作しやすいのですが、その削除した文章は2日目から6日目まである戦闘シミュレーション課題の情報なので、かなり重要なのではないでしょうか。
そして三雲が所属する諏訪隊が規定を読み、全体図が見えてきます。
試験は各個人が解く個人課題とチームで分担する分担課題、運営から予告なく出される特別課題、戦闘シミュレーション課題に分かれています。
各々が個人課題を解き始めていて1時間後に特別課題①が送られてきます。
課題の内容は「今回の遠征選抜試験がなぜ部隊をシャッフルして行われたかその理由を部隊全員で考え、意見をまとめて提出しなさい」というものです。
この課題でも部隊で個性が出ます。
まず古寺隊は時間配分を決めて早めに解答を出すというものです。
一方来間隊は50点60点の思いつきでもいいから考えを出していく方式です。
各チームが考えを出していく中、諏訪隊の部屋が停電してしまいました。
この原因がトリオン切れだと分かり、慌てて三雲がチャージします。
すると、今度は三雲のパソコンが点かなくなってしまいます。
PCの故障かと皆が思っていたところ、三雲のトリオンが切れたことが分かりました。
三雲は施設に入るときと停電時のチャージでトリオンがなくなってしまったのです。
パソコンで課題を解かないといけないので、三雲は課題を解けないと思いましたが、機転を利かせて自身の電子端末を使って隠岐のパソコンで課題の写真を撮り、遅れを最小限に抑えました。
この三雲の対応は素晴らしかったですね。
特に聴講することなく思いついた描写なので、余計な時間を浪費せず解決策を出せる三雲は場数をこなしていると感じました。
話は特別課題に戻り、審査員の評価が集中している意見は、将来的なボーダー幹部候補や隊長候補を試験している可能性です。
この点に触れたのが犬飼、弓場、古寺、諏訪、二宮、荒船、蔵内と非常に多いことが分かります。
ここで上がった面子は作中からも知略面で優れていましたが、いざ名前が上がるとかなりすごいと感じますね。
さらに、今回の試験がボーダーにとって長期的な視野での大規模な実験であると言ったのが王子と染井なのに驚きました。
王子は隊員をオリジナルのニックネームで呼んでいるので変なキャラのイメージがついていましたが、思考力が優れていることが分かります。
場面は諏訪隊に戻り、初日は三雲のトラブルがあり最下位スタートです。
2日目からは戦闘シミュレーション課題になるので最下位脱出はできるのでしょうか。
感想
24巻はあらゆる人物間の関係や予想外の事態への対応が楽しめました。
内容が濃すぎて全てかけないのが残念ですが、各人物の表情や流れが楽しめるのでぜひ漫画を読んでみてください。
25巻は第1試験の2日目が始まり、戦闘シミュレーション課題が果たしてどう進んでいくのか気になりますね。