アニメ3期はまだかと待ちわびている方も多いでしょう。
3期でどこまでやるのかはわかりませんが、原作である漫画「ワンパンマン」はどんどん盛り上がっています。
今回は2023年6月時点での最新巻にあたる漫画「ワンパンマン」28巻についてお話しししていきたいと思います。
ちなみに、28巻は紙版が2023年6月2日発売、デジタル版が2023年7月4日発売となっていますのでご注意ください。
いきなり見入ってしまう扉絵と見開き
「早く中身に触れて!」という声も聞こえてきそうですが、まずは28巻の扉絵と見開きからです。
個人的には扉絵と見開きにも見入ってしまいました。
サイタマはデフォルメして描かれることが多いですが、腕や腹筋、太もも、ふくらはぎの筋肉が美しく描かれていてとてもカッコイイです。
その次の人物紹介の見開きも心なしか、いつもよりもサイタマががっしりと描かれているような気がします。
そして、タツマキのスリットがいつもよりも深い気がしませんか?
タツマキについてはパンツ論争がたびたび起こっていましたが、これは論争が起こっても仕方ないなと改めて思いました。
ジェノスとタツマキの共闘に痺れる!
基本的にワンパンマンのバトルシーンというのは村田先生の圧倒的な画力よってどれも迫力満載なのですが、今回のジェノスとタツマキの共闘は特にぐっときましたし、本当に痺れました。
だからこそ、このシーンが表紙にもなっているのでしょう。
漫画を読んでいるはずなのですが、「映画みたい!」とかなり興奮してしまいました。
ただ、個人的にもジェノスは大好きなキャラなので、ボロボロになるたびに胸が苦しくなります。
それでもボロボロになるまで戦うというその姿勢にも男気がありますし、まっすぐでとてもカッコイイです。
見た目だけではないというのがまた憎いところです。
タツマキは「妹をどうするって?」という台詞からの怒涛の展開がすごかったです。
「市がねじれる」という表現や描写はなかなかないというか、さまざまな作品がある中でワンパンマンが初めて使ったのではないかと思うくらいでした。
強すぎてある種、ホラーに感じられるところもタツマキの魅力です。
桃白白を思い出させるタンクトップマスター
タツマキの応援に行くタンクトップマスターが鉄塔を投げて、その鉄塔のワイヤーにつかまって移動をするシーンがあるのですが、このシーンを見てドラゴンボールの桃白白を思い出しました。
桃白白は自分で投げた柱に飛び乗って移動をするシーンがあり、そのシーンを再現できるフィギュアも出ているくらいです。
それにしても鉄塔を投げて、そのワイヤーをつかんで移動するという描写をここまでわかりやすく、かつ迫力満点で描ける村田先生には本当に天晴です。
ガロウの絶対悪への思いが切ない
ガロウはガロウなりの思いで絶対悪を目指しています。
自分自身が絶望そのものになることで、人々が結束し、ただ生きていることに感謝するようになり、理不尽や理不尽を生む人間もなく、悪事も消えて、イジメも差別も戦争もなくなる……ガロウのこの発想は今の時代だからこそ考えさせられます。
本来であれば、ひとりひとりが冷静になって、思いやりを持てば理不尽もイジメも差別も戦争もなくせるはずです。
ただ、今の世の中には不平等な正義すらありません。
本当にどうしようもない事態にならないと人々は正気を取り戻さないのではないかと考えている方も多いでしょう。
もちろん、ガロウの目指す絶対悪というのも正解ではないのですが、そう考えてしまう気持ちはわかるというのが何とも切ないです。
ヒーローたちの結束が胸熱
アマイマスクはアマイマスクでどろどろとした葛藤を抱いているのですが、そのアマイマスクがガロウに負けて落ち込んでいるクロビカリに声をかけるシーンも胸に迫るものがありました。
ぷりぷりプリズナーの「立たないとディープキスするぞ」という台詞でクロビカリが立ち上がったのか、たまたま奮起したタイミングと重なっただけなのかはわかりませんが、このあたりのシリアスとギャグのバランスも最高です。
また、ここからさらにもう一段階盛り上がってくるので、本当にページをめくる手が止まりません。
気絶しながらも戦い続けるタツマキ、幼い頃のタツマキとブラストのやり取り、駆動騎士とジェノスの合体、フブキとタンクトップマスター、アトミック侍、ぷりぷりプリズナー、クロビカリ、シルバーファングとボンブの怒涛の攻撃……これぞバトル漫画という感じでした。
最後の最後まで本当にいろいろな意味でスケールの大きさに驚かされましたが、次の巻がよりいっそう楽しみになりました。
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