漫画「ワンパンマン」の27巻が発売となりました。
紙版は2022年11月4日、デジタル版は2022年12月2日に発売となっています。
待ちに待っていたという方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな漫画「ワンパンマン」の最新刊である27巻について、お話ししていきたいと思います。
ネタバレを含みますので、まだ読んでいないという方はご注意ください。
扉絵と人物紹介がいい!
内容に触れる前に、まずは漫画「ワンパンマン」27巻の扉絵と人物紹介について語らせてください。
基本的にワンパンマンは村田先生の圧倒的な画力があるので、すべてのコマ、ページにおいて完成されています。
ただ、今回は特に扉絵と人物紹介がよかったです。
扉絵のキングの強キャラ感もいいですし、人物紹介ページのプライベート感もすばらしいです。
タツマキのファッションはタツマキに似合うだけではなく、シンプルにお洒落ですし、サイタマとジェノスのいつも通りの安定感もいいです。
しっかりと焼き芋や周りに舞っている葉っぱ、どんぐりなどで季節感を表現しているのもさすがです。
そして、サイコスの挑発的な表情とファッションです。
個人的に知的なお姉さんキャラのイメージが強かったので、こういうファッションは斬新でしたが、バッチリ似合っています。
村田先生は気の強い女性を描くのが本当にお上手です。
ちなみに、マナコはあれでいいのかと一瞬思いましたが、同時にあの子が女の子だったことも思い出しました。
可愛いです。
サイコスと侵蝕
漫画「ワンパンマン」の27巻はタツマキとサイコスのバトルの続きからスタートするのですが、サイコスが相変わらずフラグを立てまくりというか、当て馬感がすごいというか……その一方で、サイコスが侵蝕されそうになるシーンというのは本当に素晴らしいです。
もともと村田先生は性別を問わず理想的なボディラインを描くことができるのですが、サイコスが侵蝕されそうになるシーンでもボディラインがとても美しく描かれています。
タツマキのバリアの表裏を反転させるシーンなどではサイコスの髪や体の一部がメデューサのようにうねうねしているのですが、それがPSのゲームソフト「ポポロクロイス物語Ⅱ」の女神マイラを彷彿とさせました。
ガロウとクロビカリの戦いの中で感じた切なさ
ガロウとクロビカリの戦いも相変わらず迫力満点なのですが、やはりガロウが強いです。
常に自信満々だったクロビカリの表情に陰りが見えて、弱気な描写がかなり増えてきます。
ガロウが「両耳貰うぜ」と攻撃してくるのに対してクロビカリが「ひいッ」としか言えないシーンがあるのですが、このときのクロビカリがいじめられていたタレオ、そしてかつて幼かった頃のガロウと重なります。
それでガロウは攻撃を思いとどまるのですが、このシーンは本当に切なかったです。
その後、タツマキのバリアによってクロビカリだけが守られるのですが、その状態でもクロビカリは「そこに居たら圧しつぶされるぞ」と敵であるガロウの心配をします。
そのまま崩壊するフロアを見ていることしかできず、己の無力さを痛感している様子でした。
それに加えて、ガロウとの戦いで悲鳴を上げてしまった自分に打ちひしがれるのです。
あの大きな体で存在感を放っていたクロビカリがバリアの中で小さく体操座りをしているシーンは本当に秀逸な描写ですし、だからこそより胸にぐっと来るものがありました。
マナコがとにかく可愛い
ここ最近のワンパンマンはややシリアスが多めだったと思うのですが、そこで癒しをもたらしてくれるのがマナコの存在です。
サイタマたちと行動を共にしている一つ目のあの子です。
27巻ではサイタマの頭に光を当てての「間接照明」のくだりが一番好きです。
この流れで「マナコ」という名前と女の子であることが判明するのですが、一部ではサイタマともっとも親密になったのはこのマナコなのでは……という声も出ているようです。
それにしても、サイタマ、マナコ、フラッシュの組み合わせだとフラッシュがガッツリとギャグ要員になっていて、イケメンキャラであることを忘れてしまいます。
サイコスを煽りまくるタツマキ
そして、27巻では「タツマキ、大丈夫か……?」と思うシーンがかなり出てきます。
ただ、さすがタツマキです。
すさまじいパワーを得たサイコスを煽りまくります。
それで挑発に乗ってしまうサイコスも小物感があって、ワクワクしてしまいます。
タツマキは華奢で可愛らしい見た目なのに芯の強さがありますし、その強さを村田先生が目や表情でしっかりと表現してくれるのでどのページを読んでいても引き込まれてしまいます。
是非、漫画「ワンパンマン」の27巻をチェックしてください。
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