大ヒットを記録し、今でも多くのファンに愛される「君の名は。」。
どんな作品なのか知っていますか。
有名なのは知っているけど、まだ観たことが無い・・・そんな人もいるかもしれません。
そこで「君の名は。」を視聴したことが無い人に、魅力を分かりやすく紹介していきます。
「君の名は。」の魅力をぜひ知ってください。
「君の名は。」のあらすじ
東京で暮らす高校生「立花瀧」と、田舎町に住む「宮水三葉」が織りなすSFラブストーリー。
2人の意識が互いの身体へと入れ替わったことをきっかけに、現在と過去がつながる物語だ。
立花瀧はある日、自分の意識が見知らぬ少女(宮水三葉)の身体の中に入っていることを知る。
実はそのころ、三葉の意識も瀧の身体の中に入っていた。
2人の間で、意識の入れ替わり現象が起こっていたのだ。
謎の現象に戸惑いつつも、意識が入れ替わっている間に起きた互いの出来事を共有する瀧と三葉。
次第に互いの性格や考え方を知り、絆を深めていく。
「瀧に会いたい」という気持ちを抑えきれなくなった三葉は、上京を決意。
奇跡的に瀧と出会うが、瀧は三葉のことを知らないような態度を取る。
三葉は身に着けている組紐を瀧に手渡し、それ以来2人が入れ替わることはパッタリと無くなってしまう。
入れ替わり現象が無くなり、三葉が暮らしている町を探す決意をした瀧。
アルバイト先の先輩「奥寺ミキ」や親友の「藤井司」に協力してもらいながら探し当てた真実は、残酷なものだった。
何と、三葉が暮らしている町は、3年前に起きた彗星の落下により滅んでいたのだ。
瀧は三葉と町を救うべく、過去へと遡る決意をする。
瀧は三葉と町を救えるのか?
2人の恋の行方は?
「君の名は。」のココが面白い!3つの魅力
「君の名は。」という作品が愛される理由は、主に3つ存在します。
3つの内、どれか1つでも気になるポイントがあれば、「君の名は。」を楽しめる人である可能性が高いです。
空気感がリアル
東京で暮らす瀧と比べて、田舎町で暮らす三葉のほうが人間関係の悩みを抱えていると感じさせる描写が多かった点が気になりました。
町長の父を持つ三葉は学校内で注目されているらしく、はっきりと表現はされないものの一部の生徒の視線から特別視されている様子がうかがえます。
クラスの中に町の権力者の娘がいることで、クラスメイトたちは居心地の悪さを感じていたのかもしれません。
特別視されることによって、三葉が傷ついていた可能性は大いに考えられます。
はっきりとした言葉を使わずに、鬱々とした空気感を表現する。
新海誠監督らしい演出と言えます。
わき役が良い!
「君の名は。」という作品は、わき役が光っている作品です。
瀧と三葉の関係描写だけにこだわっていれば、どこか嘘くささを感じる作品になっていたはず。
「君の名は。」ではわき役にしっかりとした個性があり、活躍する場面も用意されています。
主役だけではなくわき役にも愛着を感じさせることに成功し、作品のヒットにつながりました。
わき役だけどわき役じゃない!
そんな主張が感じられる、魅力的なわき役キャラクターがそろっています。
考察が捗る!視聴者に考えさせるラスト
「君の名は。」が公開された当時、大きな話題を呼んだのがラストに登場する瀧と三葉の様子です。
町を救い違う未来を迎えたことで、2人は互いの存在を忘れてしまいました。
正確には入れ替わり現象が起こらなかった未来を迎えたため、瀧と三葉は見知らぬ他人となってしまったのです。
そのため互いの顔を見ても、何も感じないはずでした。
しかしラストシーンで、瀧と三葉は電車の窓ガラス越しに目が合い思わず走り出してしまいます。
そして坂の階段で「君の名は」と問いかけあうシーンで物語は終わります。
記憶を失っても、瀧と三葉の心と身体には確かな絆が刻まれていたということなのでしょう。
一般的な恋愛作品なら、奇跡的に記憶がよみがえったといった表現をするのかもしれません。
しかしそこは新海誠節。
あえて多くを語らず、瀧と三葉のその後を視聴者に想像させるようなラストで締めました。
考えさせるラストにしたからこそ視聴者の心に残り、作品のヒットにつながったのだと考えられます。
「君の名は。」に登場する主なキャラクター
「君の名は。」の良いところは主役の瀧や三葉だけではなく、わき役も個性豊かなキャラクターがそろっているところ。
キャラクターの数が多い作品のため、よく分からなくなってしまうことがあるかもしれません。
キャラクターの特徴や魅力を知って、より作品を楽しんでいきましょう。
立花瀧
東京で暮らす高校生の少年。
親は離婚し、現在は父親と2人で暮らしています。
アルバイト先のイタリアンレストランで働く「奥寺ミキ」に淡い恋心を抱いていますが、いまいち相手にされていない模様。
2人の親友に恵まれ、派手さはないものの安定した高校生活を送っています。
奥寺ミキ
瀧がアルバイトしているイタリアンレストランで働く女子大生。
美人で優しく、冗談も通じる男の子の理想を絵にかいたような女性です。
実際、イタリアンレストランでの彼女の評判は良く、多くの男性スタッフが彼女を狙っている模様。
物語の中盤で瀧とミキはデートをすることになりますが、ミキが惹かれたのは瀧ではなく瀧の中にいた三葉でした。
瀧はミキに違和感を指摘され、結局2人は結ばれることなく物語が進みます。
藤井司
瀧の親友の1人。
瀧が三葉の住む町を探す決意をした際に、協力してくれた優しい少年。
未来でも司は瀧の親友らしく、もう1人の親友と一緒に3人で会っているシーンがあります。
ちなみに未来で司とミキが似たデザインの指輪を薬指にしていることから、「2人は結婚したのでは?」といった疑惑がファンの間で勃発しました。
瀧からすれば、好きだった女性が親友と結婚することに・・・
ある意味とてもリアルですね。
宮水三葉
田舎町で祖母や妹、幼馴染たちに囲まれながら暮らしている高校生の少女。
町長の父親とは母親の死をきっかけに折り合いが悪く、家庭内の悩みを抱えています。
入れ替わり現象が始まった当初は瀧との喧嘩の日々を送っていたものの、徐々に二重生活を楽しむようになります。
町長の娘・宮水神社の巫女と何かと目立ちやすい立場にありますが、本人はいたって普通の少女。
入れ替わり現象をきっかけに、運命が大きく変わります。
勅使河原克彦(テッシー)
三葉の幼馴染の少年。
三葉に対し、密かな恋心を抱いています。
初心な性格をしているため、三葉(中身は瀧)にからかわれたことも。
物語のラスト近くでは、町を救うために奔走します。
名取早耶香(サヤちん)
三葉の幼馴染の少女です。
嫌味の無いさっぱりとした性格が魅力で、テッシーと同じく町を救うために奔走します。
テッシーに恋をしているため、三葉に嫉妬していると見られる場面も。
ちなみにテッシーとサヤちんは、未来で結婚することが明らかになっています。
「君の名は。」を楽しめるのはこんな人
「君の名は。」は視聴者の想像に任せるシーンが多く、考察するのが好き・さまざまな可能性を想像してみたい。
そんな人に向いている作品です。
逆に細かな説明が無ければ楽しめない・疑問が残ると気持ちが悪いと感じる人だと、楽しめないかもしれません。
すぐには分からない伏線を張ることで有名な新海誠監督。
ほかの新海誠監督の作品についても、ぜひ機会があれば視聴してみてください。
さまざまな新海誠監督の作品に触れることで、「君の名は。」という作品をより楽しめます。