「AKIRA(アキラ)」ってよく聞くけどどんな漫画なの?
電子書籍などではまだ販売されていないけど読んでみたい、という方におすすめの漫画「AKIRA」を紹介します!
漫画「AKIARA」は講談社の漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」で1982年から1990年まで連載されていた伝説の歴史的漫画で、アニメ映画は現在も4Kリマスター化やドルビシネマ等で上映されています。
作者の大友克洋の絵の素晴らしさやあらすじから「AKIRA」の魅力を勉強しましょう!
漫画「AKIRA」とは?あらすじを紹介
1982年12月6日午後2時17分関東地区に新型爆弾が使用され、世界は第三次世界大戦が勃発します。
そこから38年経った2020年、旧東京湾上に建設されたネオ東京は新しい日本の首都として復興を果たしていました。
そしてそのネオ東京では来年東京オリンピックを迎える準備が進んでいます。
そんな新しい都市ネオ東京で、暴走族グループを作っている主人公・金田とその親友・島鉄雄はある夜タカシ(26号)と出会い、そこから少年達の運命は変わっていきます。
その日タカシと接触した鉄雄は体に不思議な力が覚醒し、ネオ東京のアーミーに連れて行かれます。
数日経ってようやく鉄雄と再開した金田は、以前とは違い41号と名付けられた鉄雄に再会し、東京が隠しているプロジェクトに巻き込まれることになり、話は始まります。
「AKIRA」の面白さとは?魅力的なキャラから考察
「AKIRA」には不思議な力を持った子ども達や、健康優良不良少年の金田など魅力的なキャラクターがたくさん出てきます。
キャラクターから見た「AKIRA」の魅力を探っていきます。
主人公は「AKIRA」じゃない!金田や鉄雄の魅力
まず多くの人が騙される主人公は金田という暴走族リーダーの少年です。
アキラが主人公と思われがちですが、実は違うんです!
同じ児童施設で育った金田と鉄雄は、小さい時からの親友。
しかし、鉄雄はいつも先頭を行く金田が羨ましく、金田に勝ちたいと思います。
その鉄雄の想いがクスリによる快楽や、力を暴力的に使い支配したいという行動を加速させ、そこからネオ東京崩壊の危機がまります。
そしてネオ東京が隠している秘密を金田と鉄雄は知ってしまい、2人は対立していきます。
力を暴走させて東京を壊す鉄雄とその東京を再建する金田は、対立しているようで、二つで一つの存在でした。
金田と言えばかっこいいバイク!
「AKIRA」に出てくるのは、昭和時代やバブル時代を彷彿させる高いビル群と共に共生している下町風景、そしてかっこいいバイクや機械類も魅力的です。
特に金田が乗っているビッグスクーターは、真っ赤な車体とおしゃれで個性的な形が人気です。
金田がビッグスクーターで走る映画の動画や一枚絵を目にした人は多いのではないでしょうか?
アニメ版映画で常温超電導モーターによる車輪駆動するシーンは何度も繰り返し観たくなるほどかっこよく魅力的です。
また金田がバイクのボディに貼っているステッカーも1980年代っぽさを演出しており、ノスタルジックさと近代感が魅力的ですね。
ハリウッド映画化も間近!「AKIRA」の感動シーンとは?
「AKIRA」の漫画は大友克洋の凄さが分かる構図や素晴らしい描き込みが美術力を上げています。
またアニメ映画は、大友克洋自身がアニメーション監督を務めたおかげで、漫画をそのまま映画にしたと言っても過言ではない美しさ、とかっこよさがあります。
そんな「AKIRA」ですが、金田がアキラとの最終決着をつける前に感動のシーンがあります。
金田たちと一緒にアキラや鉄雄を止めるヒロイン・ケイとのシーンです。
危ない戦闘地へケイが行くことを知った金田が一言「この次は必ず一晩付き合ってやるぜ」と呟きキスをしてケイの元を去ります。
死ぬかもしれない絶望の状況に差し込んでくるキスシーンが、「AKIRA」のドラマチックな魅力を引き立てます。
「AKIRA」とは何者?世界を巻き込む大実験とは?
「AKIRA」は一度漫画を読んだだけではなかなか内容が分かりにくく、物語を理解するのも難しい漫画です。
おすすめの方法が、漫画とアニメ映画両方を観ることです。
アニメ映画では、6巻の漫画の内容が書ききれずに省略されている部分もありますが、アキラとは何かや、金田や鉄雄の運命は漫画と一緒です。
世界を潰すほどの力を持ったアキラとは何者なのか?
というのが、この作品の最大の問題です。
神や大覚様、救世主とアキラが崇められる理由は、アキラは人間や世界の全てが持っている宇宙や知識全てを集約した禁断の存在でした。
漫画では最後に、金田が「アキラはまだ俺たちの中に生きている!」と言いますが、アキラは世界の全ての中に存在する全てなのです。
そんな大きな力を人為的に利用しようとした東京政府は、結局は手に負えず、旧東京を滅ぼしてしまうのでした。
「AKIRA」は現代の予言?「AKIRA」と現代日本の不思議な関係
「AKIRA」の漫画内で2020年に東京オリンピックが開催される予定でしたが、アキラの復活により延期となってしまいます。
現実でも今新型コロナウイルス感染症により、東京オリンピックが延期になりましたよね。
今話題になっているのが、「AKIRA」が現代日本のいく先を予言していたということです。
「AKIRA」に予言?されていたことをまとめると
大友克洋は「AKIRA」について「東京が好きで、別の形で東京を語直してみたい欲望があった」「戦争の復興期から東京オリンピックの頃の様な混沌を構築したかった。」とインタビューに答えています。
どうして予言ができたの?
と話題になりますが、「AKIRA」の連載は第二次世界大戦が終結してから37年後の1982年でした、その37年を1982年にそのまま足して切りのいい2020年を舞台としたと言われています。
予言はたまたまかもしれませんが、不思議で魅力的ですね。
また、アキラは作中で謎の新型爆弾が爆発とされていることから、現実にも新型爆弾がどこかに落とされるのでは?とも噂されています。
大友克洋の書き込みがすごい!「AKIRA」の美術的魅力
大友克洋の「AKIRA」はその美術的魅力も世界から賞賛されています。
渋谷パルコが2019年にリニューアルオープンした際には、オープニング展覧会「AKIRA ART OF WALL Katsuhiro Otomo × Kosuke Kawamura AKIRA ART EXHIBITION」として展示されました。
「AKIRA」の巨大コラージュとしてパルコの至る所に原画やオブジェ、プロジェクションマッピングが披露されました。
破壊されたネオ東京を描いた「AKIRA」と新しく作られた新宿パルコとの、破壊と創造の対比を表しているのでしょうか?
美術的にも価値のある作品として「AKIRA」は親しまれています。
漫画「AKIRA」まとめ
今回は漫画「AKIRA」について記載してまいりました。
アキラは世界や宇宙の全てを集めた存在でした。
漫画「AKIRA」は大友克洋の力強く、書き込まれた絵が魅力的な作品で、出てくる金田や鉄雄がとってもかっこいい漫画です。
一度日本を代表する漫画の一つ、「AKIRA」を実際に読んでみてはいかがでしょうか?