漫画「AKIRA」作中の名言を名シーンと共に紹介。

大友克洋による少年漫画「AKIRA(アキラ)」は、1982年より週刊ヤングマガジンで連載し、今も映画が上映されたり、展覧会が開かれるなどの社会現象を起こしている、日本が誇る漫画です。

アキラという超能力を持った少年を生み出してしまった日本で、自分や仲間を守るために奮闘する少年・金田が主役です。

金田の乗る赤いバイクなどのかっこいいイラストは皆目にしたことがあるのではないでしょうか?

今回は、そんな日本の代表的漫画、「AKIRA」の作中の名言を名シーンとともに紹介します。

この記事を読むだけで、「AKIRA」の魅力の虜になりますよ。

「AKIRA」の魅力的な名言7選!

「ヨタヨタのジャンキーどもになめられてたまるかよ 俺達ァ健康優良不良少年だぜ」(1巻・金田)

気が弱くて、いつも金田の後ろをついてきていた幼馴染・鉄雄が、事故に遭ってから様子がおかしくなります。

そして、金田たちのグループに、鉄雄が敵のグループであるクラウンのリーダーになったという情報が入ってきます。

初めは疑っていた金田の気合が入った時の名言です。

前とはチョット違う雰囲気の鉄雄がバケモンと呼ばれていることが分かりますが、金田たちは鉄雄を放っておくわけにはいきません。

健康優良不良少年の心意気を見せるために、そしてみんなで鉄雄をシメるために、クラウンとの抗争を起こします。

しかし、そこに現れた鉄雄は超能力を自分のモノにし始めていて、言葉通りバケモンのような人間になっていました。

「未来は・・・一方向に進んでいる訳ではないワ・・・・私達が選択出来る未来もあるはずよ・・・・」(2巻・キヨコ)

ラボで鉄雄が暴走し、それに共鳴して施設にいる子供達も戦いだします。

その中に未来を予知する能力を持つキヨコという子供がいます。

キヨコは体が弱く、いつも寝ていますが、予知夢を観ることで目が覚め、予言をして再び眠りにつきます。

鉄雄がアキラを動かし、家や街が吹き飛ぶという予言をします。

物語が動き出そうとする、キヨコの合図と言える名言です。

キヨコが予言するように、街や地球は吹き飛び、人がたくさん死んでしまうのか、と暴走する鉄雄を見て危機感を覚える大佐ですが、未来はいくつもの分岐点があることが示されています。

「安心しろ 危険はない」(4巻・鉄雄)

アキラが覚醒し、半壊したネオ東京の中で生き残った人々は、物資や食べ物も足りない瓦礫だらけのような街で生活をしていました。

政府の指揮も届かない、無法地帯の街ではアキラを大覚様と称え、鉄雄が指揮を執る大東京帝国が支配しつつありました。

その中でも鉄雄は、超能力を使える部下を作るために、カプセルを部下に与えていきます。

麻薬のように脳を覚醒させるカプセルに、部下達は恐れをなしますが、自身でカプセルを飲んで危険性の無さを証明する鉄雄の名言です。

カプセルを飲む鉄雄のカットはハイブランドのトップスにも使用され、販売日には店頭に何十人ものファンが並ぶ大人気商品として販売されました!

大友克洋さんのイラストをオシャレに着こなしてみたいですね!

「真に『力』を解き放つには欲望に身を委ねず己の弱さを克服し 己れをコントロールする事じゃ」(4巻・ミヤコ)

アキラの頭の中を覗き見た鉄雄は、アキラの壮大な力や、言葉にできない映像を見てしまいます。

アキラの力を恐れた鉄雄は、ミヤコにアキラの力の正体を聞きに行きます。

ミヤコが、アキラはどんな実験で生まれ、そして自分たちもそのような者なのかを鉄雄に話す中での名言です。

薬に頼る今の鉄雄がアキラを超えることや本当の力を手に入れることはないとミヤコは言います。

何かに頼らず、自分で実際に行動し、努力することで本来の力を手に入れることができると言うのは、私達の実生活にも言えることではないでしょうか?

欲望を抑えて自分の弱さを克服した時が、大人になる時と言えるのかもしれません。

ミヤコの忠告に鉄雄は反発しますが、本来の力をコントロールするためにはミヤコの話に納得するしかないのでした。

「待ってな 絶対お前を死なせはしないぜ」(5巻・金田)

ミヤコ達に協力し、体を操ってもらうことでアキラと鉄雄を止めようとするケイですが、最後に金田と少しの時間2人になることを望みます。

ケイが触媒として体を差し出すことを知った金田は、どうにかしてケイが戦わなくても良いように、ミヤコに怒りをぶつけます。

しかし、アキラの力がもうどうしようもなく強くなり、止められなくなる時間も近づいており、ケイは金田を説得しようとします。そんなケイに金田が言った名言です。

ケイを死なせないと言って走って部屋から出て行こうとしますが、実はこの後金田はケイの元に戻ってきます。

どうしたのよと驚くケイですが、「忘れ物」と言ってキスをする金田。

「AKIRA」の中でも一番金田の男らしさに痺れるシーンではないでしょうか?

アキラと鉄雄に素手で戦っていこうとする金田は、果たして無事生き残れるのか、さらにワクワクするシーンです。

「これからはお前達の時代だ 生きのびて子供を作るんだよ いいね!」(5巻・おばさん)

敵にやられて瀕死の状態だったおばさんが復活し、最終決戦に向かうケイと再開したシーンでの名言です。

女性ですが、強い力と度胸でネオ東京から生き残り、戦い続けてきたおばさんですが、これからの時代をさらに生き抜いてほしいという想いを込めてケイに言葉をかけます。

最後にどうなろうと、生き抜いて子供を生み、これからの新しい時代を作っていって欲しいという想いは、人間に限らず、動物の本能からくるものなのでしょうか。

生きるか死ぬかの「AKIRA」の時代に、新しい命が続くというのは奇跡にも近い喜びであることが分かります。

私達現代日本人は平和に生活をしていますが、この幸せがどうなるかは誰にも分かりません。

おばさんのように強く、逞しく生きていきたいですね。

「仲間が出来たわ・・・言葉に頼らない心の話が出来る・・・・本当に理解し合える仲間・・・・」(6巻・キヨコ)

アキラの力に巻き込まれて、生命の成り立ちや、世界、宇宙の流れを知った金田は、どうして不思議な力を持った子供達が生まれたのかを知ります。

覚醒させられた子供達の力は不仕合せ(不幸せ)しか産まないのかと疑問を持つ金田にキヨコが語る名言です。

キヨコは他の子供達やミヤコだけではなく、神殿の人たちそしてケイやチヨコおばさん、鉄雄達、関わってきた人たち全てが本当に理解しあえる仲間と言います。

絶望の世界ですが、その中でも人との関わりを持てたことが幸せであり、人類のつながりであることが描かれています。

子供達やアキラは消えてしまいますが、消えた人たちやモノも、世界や自分たちの一部になり、その中で生きているのでした。

大友克洋さんは、「AKIRA」で全ての生き物は生きていても死んでいても、全て流れの一部であると言うこと、そしてみんなが繋がっていると言うことを描きたかったのではないかと感じます。

まとめ

今回は漫画「AKIRA」の名言を名シーンと共に紹介してまいりました。

「AKIRA」は、人とのつながりや、全世界の流れを壮大に描いている漫画です。

絵も描き込みがすごくて、映画の映像のように綺麗な漫画ですので、ぜひ手に取って読んでほしい作品でした。

関連 【ネタバレあり】漫画「AKIRA」のあらすじと魅力。